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山県有朋
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山県有朋
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商品レビュー
4.6
9件のお客様レビュー
友人は伊藤博文。同じ山口出身で、同じく身分の低い家の出。二人は身分が低いため藩校(明倫館)には行けず、私塾(松下村塾)で吉田松陰に学ぶ。 下関砲撃。奇兵隊を率いて倒幕に参加。陸軍の基礎を確立して西南戦争を鎮圧。 無駄な経費を削減、予算を圧縮して浮いた財源を地租軽減などの減税に...
友人は伊藤博文。同じ山口出身で、同じく身分の低い家の出。二人は身分が低いため藩校(明倫館)には行けず、私塾(松下村塾)で吉田松陰に学ぶ。 下関砲撃。奇兵隊を率いて倒幕に参加。陸軍の基礎を確立して西南戦争を鎮圧。 無駄な経費を削減、予算を圧縮して浮いた財源を地租軽減などの減税にまわし、民力休養が必要と主張。 長州の陸軍閥。山縣有朋・桂太郎・寺内正毅。▼政党は大嫌い。政党は秩序を乱す集団。軍隊のことを分からないのに口を出してくる。軍に対する政党の影響力を阻止するため、陸海軍の大臣は(政党の人間ではなく)現役の将でなければならないことを法制化した1900。▼枢密院の議長。天皇の諮問に応じて意見を伝える。 外交・安全保障の現実主義・慎重派。台湾出兵の際、日本にはまだ清に勝つ力がないと主張。日清・日露では戦争回避を模索。(原敬曰く)山縣が存命のうちは日米戦争は起こり得ない。
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日本戦前史を勉強し直そうと思って手に取った1冊。高校日本史を履修して以来、あまり触れる機会もなかったので前提知識は朧げ。無味乾燥な教科書的記述ではすぐ挫折しそうだったため、定評ある人物評伝から入ってみた。 彼の一生を語ることは明治・大正史を語ること、という著者の指摘はその通りで、...
日本戦前史を勉強し直そうと思って手に取った1冊。高校日本史を履修して以来、あまり触れる機会もなかったので前提知識は朧げ。無味乾燥な教科書的記述ではすぐ挫折しそうだったため、定評ある人物評伝から入ってみた。 彼の一生を語ることは明治・大正史を語ること、という著者の指摘はその通りで、晩年に至るまでフィクサーとして(時により濃淡は出ているようだが)政界に権力を及ぼし続ける山縣の姿が活写されている。非常に読みやすい文体で論理関係も明快だった。 枢密院の会議で仮睡してしまった明治天皇を、軍刀で床を叩いて起こしたというエピソードは興味深かった。現実の天皇ではなく理想の天皇を崇拝するというのは昭和前期であれあるいは現代の一部の右派であれよくある事例かとは思うがここまで出来るのはなかなか居ないと思う。あとは寺内に対して「軍隊式はいかぬ」といい、その意を「物を取り決めて後報告に来たり、それを相談というが如きは不可」と述べた点は笑ってしまった。軍隊特有かはよく分からないが現代社会でもよくある話。 彼が存命のうちは日米戦争は起こらない、という原の指摘。外国に対して腰が弱いというのはそうなのだろうが、これがオルタナティブ論として成立するかは疑わしい。 「山縣的な行動様式」は今の政治家にもよく見られる側面があり、確かに「政治的な人間」の一つの型が示されている。1957年刊ということで彼の異なる一面を描く後続の研究も出ているようだが、権力を追い求める彼の一面を否定することは出来ないだろう。山縣的な行動様式は、民主主義の制度も不十分な明治・大正にも出現しうる(出現した)型であり、制度は整備されているが…という現代にも出現しうるもの。政治家の在り方や民主主義についても考えさせられる。
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憲法も国家あっての憲法。憲法を中止しようと思えば、天皇が伊勢神宮に行幸して憲法中止を奉告すれば済む。「支那位な者を倒したからとて我帝国が発展する者か。まだまだ大きな者がある」将来の白色人種の攻勢に備えて、両国の緊密化をはかるべき。
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