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掃除婦のための手引き書 ルシア・ベルリン作品集
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2019/07/10 |
JAN | 9784065119297 |
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商品レビュー
4.2
125件のお客様レビュー
ルシアとは友達になれそう。 この人は、生きるために小説を書いていたんだろうなあ。 歳をとったのか、人生のちょうどそういう時期なのか、今の私にはすごくそれが沁みた。生きるために、小説として吐露するのも悪くない。 短編。すぐ手近にあったペン。エピソード。 解説の人がいみじくも言ったよ...
ルシアとは友達になれそう。 この人は、生きるために小説を書いていたんだろうなあ。 歳をとったのか、人生のちょうどそういう時期なのか、今の私にはすごくそれが沁みた。生きるために、小説として吐露するのも悪くない。 短編。すぐ手近にあったペン。エピソード。 解説の人がいみじくも言ったように、彼女が書く内容は残酷なんだけど、その描写の巧みさや語りの軽快さが、読者をして内容の残酷さより語りに身を任せる爽快感に酔わせてしまう。そういう魅力。 きっと人生もそうかも。内容は平凡(ルシアの場合そうでもないけど..)で苦しくて、微妙で歪。でも語りかた次第。そういう哲学。 ルシア自身、「物語が全て」と言ったとか。 ああ、その態度だ。私が好きなのは。 語ることのユーモアにかまけてもいいんだ。 コメディーが根本的には「客観」の総体であるように、物語ること自体が「客観」の賜物。人生に傷ついた経験の多い人ほど、そういう文章を書くのかもしれない。 それはまるで、傷つきやすい子供が、周りを常に笑わせようとするような痛ましさもあるけど、そこには同時にそうして生き延びてゆく逞しさもまたある。 Don’t take life seriously. He/she doesn’t take life seriously at all. 英語圏の人々がよく言う褒め言葉を思い出す。 エルザベス・ストラウトのように簡潔で客観的で。そこにユーモアある技巧と、それをナルシシズムからではなく、心底おかしがっている可愛げ。 緩急あるリズム。短文と長文。短い話と長い話。 エピソードの組み合わせかた。 ある光景のどこにフォーカスするか。誰の立場から切り取るか。 彼女の文章は、生活者の..人生をサバイブする人が書く物語のための偉大なる手引書だ。少なくとも、私にとっては。
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ルシア・ベルリンの小説は、ほぼ全てが彼女の実人生を題材にしている。そしてその人生が紆余曲折の多いカラフルなものだったために、切り取る場所によって全く違う形の断面になる多面体のように、見える景色は、作品ごとに大きく変わる。 これは、訳者の岸本佐知子による著者の言葉であり、非常に的確...
ルシア・ベルリンの小説は、ほぼ全てが彼女の実人生を題材にしている。そしてその人生が紆余曲折の多いカラフルなものだったために、切り取る場所によって全く違う形の断面になる多面体のように、見える景色は、作品ごとに大きく変わる。 これは、訳者の岸本佐知子による著者の言葉であり、非常に的確に本著を説明している。 これ以上の表現は難しい。この短編集は、詩集のようであり、ショートフィルムのようでもあり、しかし、実際には言葉の才能を備えた芸術家による日記や雑感以上のものではなく、その肩の力が抜けたナチュラルさが、更に魅力を引き立てる。 文体や文章から広がる雰囲気を少し残しておきたいから、下記に引用をしておく。 ー シルバーとトルコ石の素晴らしいネックレスに混じって、認識票が下がっていた。一カ所、大きな凹みがあった。弾が当たったの?いいや、怖じ気づいたり女が欲しくなったりするたび、こいつを噛み締めたのさ。 ー いちど彼から、俺のトレーラーハウスで一緒に横になって休まないかと誘われたことがある。エスキモーなら一緒に笑うって言うとこね。私はそう言って、蛍光グリーンの洗濯機のそばを離れるべからずの文字を指さした。 ー 掃除婦たちへのアドバイス。奥様がくれるものは何でももらってありがとうございますと言うこと。バスに置いてくるか、道端に捨てるかすればいい。原則友達の家では働かないこと。遅かれ早かれ、知りすぎたせいで憎まれる。でなければいろいろ知りすぎて、こっちが向こうを嫌になる。 ー 母は変なことを考える人だった。人間の膝が逆向きに曲がったら、椅子ってどんな形になるかしら。もしイエス・キリストが電気椅子にかけられてたら。そしたらみんな、十字架の代わりに椅子を鎖で、首から下げて歩き回るんでしょうね。
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作家の生涯書いた76の短編のうち24篇が岸本佐知子さんという素晴らしい翻訳家によって届けられた作品集。もう〜翻訳が素晴らしい!変な不自然さを感じない! この手の感情に訴える系の文学が苦手だと思ってきたが何故か読みたくて。そうビビッときただけあって、言葉や文章から香ってくる彼女の世...
作家の生涯書いた76の短編のうち24篇が岸本佐知子さんという素晴らしい翻訳家によって届けられた作品集。もう〜翻訳が素晴らしい!変な不自然さを感じない! この手の感情に訴える系の文学が苦手だと思ってきたが何故か読みたくて。そうビビッときただけあって、言葉や文章から香ってくる彼女の世界に引き込まれていった。もっと深く読んでいくともっと言葉が味わえる...ちょっと待って、これって翻訳本の感想⁉︎ 岸本佐知子さんの才能に大拍手!原文で読めたら一体どこまで味わえるんだろうか?
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