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ピアノのお悩み解決クリニック 心とからだ編
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ピアノのお悩み解決クリニック 心とからだ編
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春畑セロリ先生のお悩み相談。全6巻シリーズの「心とからだ編」で、「ピアノに関する、人に言えない心の悩みや今更聞けないからだのお悩みをまとめました」(p.3)ということで、全部で50のQAが載っている。「人に言えない」というとなんかすごいプライベートの中の恥ずかしい部分に聞こえな...
春畑セロリ先生のお悩み相談。全6巻シリーズの「心とからだ編」で、「ピアノに関する、人に言えない心の悩みや今更聞けないからだのお悩みをまとめました」(p.3)ということで、全部で50のQAが載っている。「人に言えない」というとなんかすごいプライベートの中の恥ずかしい部分に聞こえなくもないが、単純に「発表会で緊張しちゃうけどどうすれば」とか「先生と相性が合わないみたい」とか、「子どもがちゃんと練習しない」という母親の悩みとか、あるいは「近隣から苦情が来る」とか「爪が長い」とか「薬指が弱い」とか、別に普通に普段思っている、そして多くの人が思うであろう悩みを集めた内容になっている。 おれがピアノ初心者だからかもしれないけど、なんかこの先生の回答には結構納得してしまうし、いかにも指導者然とした(良い意味で)教育的な回答は、ピアノ以外の指導者にも参考になるのではないかという感じなので、次々に読んでしまう。 「クラシック系を楽しく弾けるようになりたい」(p.24)というお悩みへの回答は「無理に好きになる必要はない」と答えた上で、それでも楽しめるアプローチの仕方と、もし無理ならコードネームを勉強してポップス楽しめ、とか。初心者のおれには「指の練習をしているとボーッとする」(p.26)という14歳の女の子の悩みに共感した。ボーッとはしないけど、テレビみながらやったりしてしまう。「気持ちがすぐに音に出ちゃう」(p.34)という悩みの「そこが、あなたのいいところ」なんて、お悩みを抱えた人への完璧な回答だなあ。「私が弾いていると同じ曲を弾く」(p.60)という近所の人がいる、なんて、確かにイヤだよなあ。でも「音の苦情を気にしなくていいからラッキー」だから「ガンガン弾こう!」というのは全くその通りだし、「本当は仲よくしたいのかも?」しれないし、そうじゃなければ「ええい、かまうことはない。がぜん対抗意識を燃やして、絶対負けないで弾きまくって、あなたのほうがうまくなってしまいなさい。」(p.61)っていう、命令文がいい。あと気になった質問の中で、「ひと昔前は、手のひらに卵を入れたような丸い形にして、指先を立てて弾くのが常識のように言われましたが」(p.76)というところで、おれも小さい時はこういう風に言われた気がする。けど最近youtubeとか見ると、わりと指を伸ばしてピアノ弾く人とかいて、あれ~?と思っていた。今ではそういうことではないらしい。いつそういう常識って変わったんだろう。あとは、「指を長くするために指の間を切る」なんて、そんな発想があることに恐怖を覚えた。「感動させるのは指の長さではなく、音楽そのものの魅力」で、そういうメンタル面の部分のアドバイスと、「指が短くても、指がよく開く人、手首が柔らかい人はピアノに向いています。指や手首は、柔軟体操と同じで訓練次第でだんだん柔らかくなるものですから、あなたにだって可能性はありますよ。」(p.85)という、具体的な技術面の部分のアドバイスがバランスよく入っているのも納得。 ということで、読みやすく分かりやすいので、実はまだ読んでない2巻のうち「練習向上編」も既に読んでしまった。残る1つは「進路・就職編」だけど、さすがにこれはもうおれには遠すぎる話かな…。(21/10)
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