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台湾人の歌舞伎町 新宿、もうひとつの戦後史

稲葉佳子(著者), 青池憲司(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 紀伊國屋書店
発売年月日 2017/09/01
JAN 9784314011518

台湾人の歌舞伎町

¥1,375

商品レビュー

3.5

6件のお客様レビュー

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2024/03/10
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※このレビューにはネタバレを含みます

台湾マニアとしてここまで辿り着いた。 内容としては歌舞伎町の発展のシンボリックな店やビルの建造に台湾人とその資金が深く関わっていたといったところか。全体の中で台湾人に関する記載はそれほど多くなく、6−7割が新宿周辺から歌舞伎町にまつわる戦後の復興話といったところか。台湾マニアとしてはちょっと拍子抜けであったが、それとはまた別物として読み物として楽しめた。 それにしても歌舞伎町ってのは、歌舞伎劇場の建設が予定されていたから街までそう命名したものの、結局劇場ができなかったなんて歴史があったんだな・・とか、日本に居た台湾人が薬屋を営み、星製薬の薬品を扱うと星薬学専門学校(現・星薬科大学)へ優先入学できたとか(これが台湾人であったことが関係あるかどうかわからぬが)色々興味深い。 第三国人という単語も石原慎太郎氏がだいぶまえにメディアで三国人と発言して、差別だと騒がれていたと記憶しているが、元々差別的な意味合いはなかったどころか、日本人より”上”という扱いだったのも新しい発見だった。 P.39 昭和二〇(1945)年一一月、GHQが声明を出した。戦時中、日本の支配下にあった朝鮮人・台湾省民・中国人については、米英仏をはじめとする連合国側には属さないものの、それと同じ取り扱いをするものと位置づけ、これらの人びとを「できるかぎり解放国民として処遇する」という声明である。連合国側ではないが、日本人でもないので、”第三国人”と呼ばれるようになった彼らは、占領下の日本では法的規制を受けることなく統制品を扱うことができた。特にPXからの横流れ品や密輸品の仕入れは、主として華僑(台湾省民、中国人)が抑えていた。「洋酒、缶詰、高級服地、良質の小麦粉、牛肉、パン、チョコレート、ガム、タバコ(略)、ガソリン、〔米国の中古〕乗用車、拳銃(略)など、このルートを通じると入手できないものはなかった」(『東京闇市興亡史』猪野健治編、草風社、一九七八年)という。 P.52 日本統治時代には、内地人(日本本土出身者)と本島人(台湾の漢人系住民)とのあいだには差別があり、いかに有能な台湾人であっても、台湾総督府をはじめ行政機関や日本企業の上級職に登用されることはほとんどなかった。内地留学した台湾人の多くが、医学や薬学系の学校への進学を希望したのは、このような理由があったからだという。

Posted by ブクログ

2019/08/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

戦後、新宿の復興の陰で暗躍したのは台湾人だった、と書くとギャングを連想するかも知れないしかしこの本にはその様な柄の悪い人たちはほとんど登場しません。いったい彼らがどうやってまだ闇市が蔓延る新宿で生き抜き成功を収めたのか。 とてもエキサイティングでした!

Posted by ブクログ

2018/12/30

産経の北海道買収本を読んだ後で、これを読むと、敗戦後日本と現在が重なるのだが、結局、国籍や会社の大小ではなく、カネを出せるかどうかで、不動産は動く。中華系がこの辺に強いのはカネを集める力であって、1人の中国人が龍なのではなく、出資者が龍なのである。複数の頼母子講を回していれば、月...

産経の北海道買収本を読んだ後で、これを読むと、敗戦後日本と現在が重なるのだが、結局、国籍や会社の大小ではなく、カネを出せるかどうかで、不動産は動く。中華系がこの辺に強いのはカネを集める力であって、1人の中国人が龍なのではなく、出資者が龍なのである。複数の頼母子講を回していれば、月に1回は土地を買うカネが出来るので、日銭を稼げる商売をやれば、それをまた回していく。異業種への参入もその仲間内にノウハウがある訳だから、一から修行して、リサーチしてなどと時間をかける必要はない。台湾人の地主の殆どが元留学生で、医者や教師などからの転身者も多いというのは内地への留学生が戦後も残ったからではあるのだが、仲間内の信用力が学歴や財力と相関しているからであろう。内地留学は実家の財力が裏付けになるのだが、裸一貫でのし上がった在日台湾人のケースは少ない様に思える。

Posted by ブクログ

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