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田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」 タルマーリー発、新しい働き方と暮らし 講談社+α文庫

渡邉格(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2017/03/01
JAN 9784062817141

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田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」

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商品レビュー

4.1

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2024/04/17
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※このレビューにはネタバレを含みます

「腐らない経済」に対し、パン屋という職を通じて一石を投じた一冊(「腐る経済」の実現)。 改めて経済学の理論から、資本主義が何を前提に回っているシステムなのか、資本主義の中で労働者はどのように扱われているのか、といった点を紐解いてくれているため、理解が進んだ。 マルクス曰く、「生産手段」を持たない労働者は、自身の労働力/時間を切り売りすることでのみお金を稼ぐことができる。一方、労働者を雇用する資本家は、労働力への対価(=コスト)を見込んだうえで利潤を生むような仕組みをつくるため、他社との競争に勝つために商品価格を下げれば人件費を下げる・・・といったように本質的に労働者は資本家に従属することになる。本書の中では「「職」(労働力)を安くするために、「食」(商品)を安くする」(p.81)と表現されており、ストレートにサラリーマンであることの意味が整理された感覚となった。 伴い、著者は「生産手段」を持つために、田舎でパン屋を始める。そしてその中で、良い商品をつくるための試行錯誤や人との出会いを通じ、自分の中のこだわりを確立していく。その過程を一つのストーリーとして、自身の経験も顧みながら、楽しく拝読することができた。 特に印象に残った引用箇所は以下 ・「労働者が、自前の「生産手段」をもっていたら、自分で「商品」をつくって売ることができる。それをもっていないから、労働者は、自分の「労働力」を売るしかない。そしてこき使われるのだ」(p.59~60) ・「今の時代は、ひとりひとりが自前の「生産手段」を取り戻すことが、有効な策になるのではないかと思う」(p.197~198) ・「「利潤は、次の投資のために必要だ」という話をよく聞くけれど、それは結局、生産規模を拡大して、資本を増やしていくためでしかない。同じ規模で経営を続けていくのに「利潤」は必要ないのだ」(p.208) ・「「内なる力」は、急には花開かないけれど、自分で自分を育てていけば、それがいつか花開くのだと思う。たゆまず、飽くことなく、自分を磨き続けていくことが、道を切り開いていく」(p.256)

Posted by ブクログ

2024/01/16

【動機】働き方や地域経済に興味があったので 「食」や「経済」「お金」などに問題意識を感じていれば、とてもおもしろく読めるのではないかと思う。 働いて利潤を出す「腐らない経済」の話はとてもわかりやすく、問題の一端が見えたような気がした。 くりかえし読みたくなりそうなので ★5...

【動機】働き方や地域経済に興味があったので 「食」や「経済」「お金」などに問題意識を感じていれば、とてもおもしろく読めるのではないかと思う。 働いて利潤を出す「腐らない経済」の話はとてもわかりやすく、問題の一端が見えたような気がした。 くりかえし読みたくなりそうなので ★5。

Posted by ブクログ

2023/06/23

「ソフトランディングはできないものか」 この本が文庫化される前の話。「エンデの遺言」を読んだ後、書店に並んでいるのを何気なく手に取った。当時地域で通貨を発行するというアイデアは当時意外と扱われていた。村上龍の「希望の国のエクソダス」とか、石田衣良の「池袋ウエストゲートパーク」と...

「ソフトランディングはできないものか」 この本が文庫化される前の話。「エンデの遺言」を読んだ後、書店に並んでいるのを何気なく手に取った。当時地域で通貨を発行するというアイデアは当時意外と扱われていた。村上龍の「希望の国のエクソダス」とか、石田衣良の「池袋ウエストゲートパーク」とか。 田舎で天然の酵母を使って本物のパンを作る渡邉さんが、パン作りを通して資本主義を乗り越える可能性について書かれた本だ。 品質の標準化、管理の容易さ、さらには価格の低下を求めて、パン作りで云えば純粋培養のイーストや農薬をふんだんに使った商品ができあがる。かくして生産物から生命力が失われ、職人はその座を取り替えのきく労働者に変えられていく。 とはいえ渡邉さんも資本主義を全否定しているわけではない。「資本主義もいいところはいい」(p183)と書いているし、パンの作り方を図解した各章の冒頭では機械でパン種をこねているようだった。技術の革新が人間を苦役から解放する面も確かにある。大事なもののために譲れるものと譲れないものがあるのだろう。 そう考えると、資本主義より高度なシステムであったとしても、それで単色に染め上げてしまうのは少し違う気がした。 パンを作る菌もそうだが、大事なのは「多様性」なのかも知れない。 資本主義が労働者を不幸にしながら継続したとしても、そこからこぼれ落ちる人々を救い上げる仕組みがあると良いなと思った。既に「小商い連合」や「ワーカーズコレクティブ」といった取り組みも始まっているようだ。 自分の携わる介護業界にも「ワーカーズコレクティブ」があるようだから、いつか関わってみたい。

Posted by ブクログ

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