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アラブ、祈りとしての文学
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アラブ、祈りとしての文学
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アラブ文学を縦横に批評し、暴力、差別、ジェンダー、シオニズムなどかの地を取り巻く問題を照らす。 苛烈な環境下では文学が生まれにくい(生まれない)という指摘はまさにその通りだろう。 文学に問題を解決する力はないけれど、そこに問題があることを世界に知らしめる力がある。 声なき声を伝え...
アラブ文学を縦横に批評し、暴力、差別、ジェンダー、シオニズムなどかの地を取り巻く問題を照らす。 苛烈な環境下では文学が生まれにくい(生まれない)という指摘はまさにその通りだろう。 文学に問題を解決する力はないけれど、そこに問題があることを世界に知らしめる力がある。 声なき声を伝える力がある。声なき声それは祈りに似ている。
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アラブ文学者である著者が、アラブの世界を文学の観点から見渡し、小説を書くということ、小説を読むということの意味を問い直した本。岡真理の文章は終始切れ味が鋭く、言葉の持つ力をひしひしと感じた。これほど凛とした文章で、美しく、力強く思いを言語化することができるのか。本に宿る祈りが、そ...
アラブ文学者である著者が、アラブの世界を文学の観点から見渡し、小説を書くということ、小説を読むということの意味を問い直した本。岡真理の文章は終始切れ味が鋭く、言葉の持つ力をひしひしと感じた。これほど凛とした文章で、美しく、力強く思いを言語化することができるのか。本に宿る祈りが、そのまま結晶化したような、そのような訴求力のある本だった。
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アラブ文学を通して、文学全般に対してもっと掘り下げた見方ができること、またこれまで読んできた文学(小説)に対して自分の範囲内に留まっていたことを気づかせてくれる素晴らしい本だった。身近に感じる、共感することは決して悪いことではないけれど、感じたあとに、それとは別にもう一歩ふみ込む...
アラブ文学を通して、文学全般に対してもっと掘り下げた見方ができること、またこれまで読んできた文学(小説)に対して自分の範囲内に留まっていたことを気づかせてくれる素晴らしい本だった。身近に感じる、共感することは決して悪いことではないけれど、感じたあとに、それとは別にもう一歩ふみ込むことの大事さをひしひしと感じた。 文学を丁寧に解説し背景なども含めて紹介してくれていることによって、これまで自分が読んできた海外文学の分からずナアナアにしてきた部分や、だからこそ読んでいて身近に感じたことの解像度が上がり、繋がっていくことでより見えてくるものがあって読んで本当に良かった。また文学(小説)ではなく演劇について語っている部分があり、かなり目からウロコだった。 イスラエル、パレスチナで起きていること。数字に換言することで見えなくなる個人、一人の命の重み。そして文学、物語がそのなかで果たすものとは何なのか。人間として生きるということ、決して蔑ろにしてはいけないこと。強制的に土地を剥奪されること、故郷のこと……。知ってしまうことは背負うことで逃れられなく重く苦しいことだけれど、だからこそ覚悟を持って知ることの大切さを強く思う。 何度もいうけれど本当に読んで良かった。
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