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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 幻冬舎 |
発売年月日 | 2013/03/23 |
JAN | 9784344023611 |
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わりなき恋
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わりなき恋
¥220
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商品レビュー
2.9
40件のお客様レビュー
勧められて読みました。著者の本は初めてで、映像からの印象しかなかったのですが、心情も丁寧に描かれていて一気に読みました。前半は、恐らく笙子と同じように九鬼の気持ちを全面的には信じられず、後半に近付くに連れ「このまま幸せな結末を」と、何が幸せな結末なのかもわからずに願っていたように...
勧められて読みました。著者の本は初めてで、映像からの印象しかなかったのですが、心情も丁寧に描かれていて一気に読みました。前半は、恐らく笙子と同じように九鬼の気持ちを全面的には信じられず、後半に近付くに連れ「このまま幸せな結末を」と、何が幸せな結末なのかもわからずに願っていたように思います。最後は、一般的な幸せ、2人が人生のパートナーとなることは難しいことを突きつけられましたね。この物語の幸せは、「幸せな時を持つことができた」に尽きますね。読み終わり直後より少し経った今、清々しさを感じます。
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69歳の笙子と58歳の九鬼が国際線の機内で知り合ってから、足掛け7年の交際模様を描いた作品。九鬼には妻と5人の子供がおり、笙子は30年前に夫を飛行機事故で亡くして以来の恋。出会ってすぐの心のときめき、恋がいつしか愛に変わる瞬間、意見の対立や激しい口論、ともに乗り越える試練。2人...
69歳の笙子と58歳の九鬼が国際線の機内で知り合ってから、足掛け7年の交際模様を描いた作品。九鬼には妻と5人の子供がおり、笙子は30年前に夫を飛行機事故で亡くして以来の恋。出会ってすぐの心のときめき、恋がいつしか愛に変わる瞬間、意見の対立や激しい口論、ともに乗り越える試練。2人を取り巻く環境も時間とともに変化し、その中で叙々に移り変わる関係性が丁寧に描写されている。 岸惠子さんの本は初めて読んだ。なんだこの、溢れ出る文才は!読んでいて溜息が出るくらい美しい文章が、最初から最後まで淀みなく続いた。個人的に最も印象的だったのは、冒頭のこの一文。 「止めた足を人の往き交う雑踏の中に戻した女は、視線を遠くに結んで、ゆっくりと歩いた。(6頁)」 止めた足を雑踏の中に戻す・・・「歩き出す」という行為の開始を直接的な言葉にしないで表現しようなんて、わたしなんかには思いも寄らない発想。すごいなぁ。わたしが小説を読む原動力になるものは、内容そのものより、こんなふうに圧倒的な表現力を目の当たりにしたときの感動なのかもしれないなぁと思う。 たしか高校生くらいのとき、「小早川伸木の恋」というドラマがあって、大人のドラマなんか滅多に見せてくれなかった母親がなぜかそのときだけ了承をくれたので(何故なのか猛烈に気になってきたから次会ったら確認する)、食い入るように観た。内容も結末もほとんど忘れてしまったけれど、エンディングに納得できない!と凄まじく悶えた記憶だけしっかり残っている。 既に分別がついてしまった大人同士の恋愛は、相手への配慮とか自分への矜持とか、とにかく考えなきゃいけないことが多すぎて、好きならそれでいいじゃん!的な感覚だった当時のわたしには全く理解が及ばなかったんだろうなぁと今になって思う。今回この本を読んで、まぁそうなるよね、そうなるしかないよね、と、著者が設定した物語の着地点の合理性というか仕方のなさみたいなものに、すんなりと納得がいった。わたしも、大人になったのだ! もしこの小説が、笙子にも家族がいる設定だったら結末はどうなっただろう。きっと「お互い様よね」という薄情な連帯感が息苦しいほど募る互いへの想いを発散させてしまうだろうから、こんな切なくて狂おしい小説になんてなり得ない。不公平だからこそ生々しくて、そのリアルさが心に刺さるのかな。
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読むのに時間がかかってしまった。 夢中になって早く続きが読みたい…とはならなかった。 69歳と58歳の出逢いを否定はしないけど、 文章が時に高尚過ぎて、時に稚拙で、なんだかくるくると気持ちが乗らなかったなぁ〜。
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