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悪意の手記 新潮文庫

中村文則【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2013/01/29
JAN 9784101289540

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悪意の手記

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商品レビュー

3.8

99件のお客様レビュー

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2024/04/02

大学に通っていた頃、当時俺が悩まされていた家庭の問題だったか、或いは精神状態の話だったか、何かは忘れたが、唐突でくだらない、しかし自分だけが刺されるようなテーマで講義が進むことが度々あった。自分の研究成果を嬉々として語る教授には強烈な憤りを覚え、それに喰らいついて意見を述べる熱心...

大学に通っていた頃、当時俺が悩まされていた家庭の問題だったか、或いは精神状態の話だったか、何かは忘れたが、唐突でくだらない、しかし自分だけが刺されるようなテーマで講義が進むことが度々あった。自分の研究成果を嬉々として語る教授には強烈な憤りを覚え、それに喰らいついて意見を述べる熱心な学生には虫唾が走った。一応の健康を取り戻した今、あそこでうまくやれていればというやりきれない思いが毎日波のように押し寄せる。何はともあれ進んでいくしかないのだけれど。この春から大学生になる弟には、悔いのない学生生活を送ってほしい。

Posted by ブクログ

2024/02/23

ミステリーに近い純文学という印象を受けた。 主人公の序盤での殺人からの心理的な様子、そして終盤でのそれを抱えてなおも生きて償うという姿勢がなぜだか人間らしく感じた。 少なくとも殺人者という現実は変わっていない。善良である訳が無い。 ただ、暗いだけではなく、少年犯罪というテーマに即...

ミステリーに近い純文学という印象を受けた。 主人公の序盤での殺人からの心理的な様子、そして終盤でのそれを抱えてなおも生きて償うという姿勢がなぜだか人間らしく感じた。 少なくとも殺人者という現実は変わっていない。善良である訳が無い。 ただ、暗いだけではなく、少年犯罪というテーマに即した物語だったと思う。 起きてしまった事件に対して本当に償うこと・責任を取ることなど誰にもできないと感じた。 だからこそ、日頃人間が生活する中で小さな殺意が生まれたときにこの話を思い出したい。 手記という形式だからこそ心に刺さるものがあり、リアルに感じた。

Posted by ブクログ

2023/12/06

人を殺してはいけないのはなぜかというテーマを作者がじっくりと丁寧に考えて執筆したことがよく伝わる。一つ一つの言葉に真実味があって入り込めた。この作者の文章は好きだなと改めて思った。

Posted by ブクログ

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