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ひっ

戌井昭人【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2012/08/10
JAN 9784103178224

ひっ

¥220

商品レビュー

3.4

19件のお客様レビュー

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2017/11/17

作曲家のひっさん。甥っ子の主人公との投げっぱなしにみせながら、優しい気持ちが感じられる本。特に甥っ子のことを考えてるわけではないけど、ギターを70万で売ったことに怒りながらも、旅に使ったことは良しとしてる。いいおじさんやな。

Posted by ブクログ

2017/07/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

芥川賞候補に3度くらいなっている作家戌井昭人氏が2012年に発表した作品「ひっ」を読了。  暑さ故に軽い作品をと思いページ数の少ない本作品を選んだのだがページ数は少ないが以外にどぎつい物語だった。自由にに生きる男の徹底的なテキトー具合を読者に突きつけてくるのでそこのところを受け入れられるかどうかで楽しめるかどうかが決まる本だろう。  タイトルの「ひっ」は彼の叔父のひっさんからとったものだ。叔父は親戚の中では突出した自由人だった男でやくざの見習いから、クラブのボーイ、クラブでひょっとしたことから作曲家へなり財をなすが何を思ったか最後には三浦半島の奥地で隠遁生活を始めてしまう。  主人公はそんな自由人の叔父のギターを売りさばいたあぶく銭でアジア各地を放浪し、お金が尽き帰ってきたら叔父は既にあの世に行っていたが、叔父と近しい人たちとのドタバタが待っていたいうのが大筋だ。叔父の適当人生をなぞりながらも自分も徹底的に不埒な生活を続けていく主人公の様子に笑いを誘われつつあきれてもしまうのだが、テンポの良い文章に助けられ読み進めてしまったというのが正直なところだ。  主人公のように自由に生きるのは実は難しい。今の歳になってもなかなか自由になれない自分と比較してこの主人公や叔父の生き方はとてもとても羨ましくもあるのだがその領域に足を踏み込める日々は残念ながらすぐには来そうにもない。いや来ないかもしれない。  読後には数年後にやってくるだろう引退の日々の過ごし方を考えてしまった。もっと考えなきゃなあ。  そんな人の生き死に、自由と自堕落、仲間との時間といったものを考えさせてくれるハチャメチャ小説を読むBGMとして選んだのはBill Evansの"How my heart sings"。 https://www.youtube.com/watch?v=3ButnM9OsyM たまに引っ張りだして聞いてしまうアルバムだ。”Moon Beams”より甘くなくていい。

Posted by ブクログ

2016/12/31

「テキトーに生きろ」という破天荒な伯父の教えを受けた俺は家庭内乞食に墜ち、人生どん詰まりに…。自由と自堕落、人の生き死にをとことん描く、天衣無縫の長篇小説。 12年上期芥川賞候補作。「すっぽん心中」と同じくどうしようもなく情けない男が主人公。それなのに物語のテンポの良さに惹かれ...

「テキトーに生きろ」という破天荒な伯父の教えを受けた俺は家庭内乞食に墜ち、人生どん詰まりに…。自由と自堕落、人の生き死にをとことん描く、天衣無縫の長篇小説。 12年上期芥川賞候補作。「すっぽん心中」と同じくどうしようもなく情けない男が主人公。それなのに物語のテンポの良さに惹かれてつい読み進めてしまう。不思議な作品。 (B)

Posted by ブクログ

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