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天涯行き
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商品レビュー
4.1
20件のお客様レビュー
マイルドな気もするけど、暗いときの凪良先生だ…。 いや、これをマイルドと思ってしまうのは文芸出身だからなのか、エグイBLも通過してる腐女子だからなのか……。 いやしかし、性的虐待ってーか搾取はマジでえげつないからなんてーか…読んでてやっぱしんどいね……。これをゴーサイン出すんだか...
マイルドな気もするけど、暗いときの凪良先生だ…。 いや、これをマイルドと思ってしまうのは文芸出身だからなのか、エグイBLも通過してる腐女子だからなのか……。 いやしかし、性的虐待ってーか搾取はマジでえげつないからなんてーか…読んでてやっぱしんどいね……。これをゴーサイン出すんだから徳間書店さんはスゲーよ。
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お互いのことを全く詮索しない遠召と高知。今だけの関係だからかな。と思ったけれど、段々相手のことを必要だと思うようになっていくのがよく分かる。2人とも、自分だけでは自分の「問題」に向き合えなかったかもしれないから。悲しい過去を持つ2人には、今までの分も穏やかな生活をして欲しいと思っ...
お互いのことを全く詮索しない遠召と高知。今だけの関係だからかな。と思ったけれど、段々相手のことを必要だと思うようになっていくのがよく分かる。2人とも、自分だけでは自分の「問題」に向き合えなかったかもしれないから。悲しい過去を持つ2人には、今までの分も穏やかな生活をして欲しいと思った。
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※このレビューにはネタバレを含みます
BLの枠を飛び越え、サスペンス/人間ドラマとして非常に良作。息をつくのも忘れるような勢いで一気読み。 深く傷つき、心を囚われた遠召のもとに突如現れた行きずりの旅人高知。 どこか自暴自棄な体の繋がりからスタートした二人の関係はやがて、お互いに逃げてきた過去に向き合い、共に乗り越える旅へと繋がって行きます。 セックスシーンがただエロティック一辺倒なわけではなく、心の奥に秘めた物をぶつけ合う痛ましさが胸に迫るような描写として丁寧に描かれているところに引き込まれます。 遠召と高知、二人の視点が交差しあいながら互いの抱えた潰れてしまいそうなどうしようもない重い荷物が少しずつ明らかになり、こころを閉ざした遠召の抱える痛みが高知の存在に救われ、少しずつ二人の想いが膨らみ、重なり合っていく描写に説得力があります。 二人の住む田舎町や古ぼけた民家、お互いの置き去りにした過去の眠るそれぞれの故郷、逃亡先として選んだ港町、それぞれの街が見せる顔の違いが二人の感情をより増幅させます。 痛ましくどうしようもなく、二人の人生を踏みにじった人間達に制裁が降らない事にカタルシスを感じない部分もあるかもしれませんが、ご都合主義の勧善懲悪ではない所もリアルな人間ドラマなのかな、と。 よくぞここまで書いてくれた!という気持ちでいっぱいになる、痛みの果てに救いと再生を感じられる物語でした。
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