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見仏記 ぶらり旅篇
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見仏記 ぶらり旅篇
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商品レビュー
3.5
7件のお客様レビュー
奈良京都愛知を行ったり来たり。奈良京都は平城遷都1300年や光明皇后遠忌1250年の秘仏開帳にふたりの上人ブームが合わさりなかなかの密度。そこに神社に古墳、さらに愛知の円空仏、鉄地蔵が加わり、観光地を中心に巡っているのにいつも以上に濃密な見仏になっている。美術的な視点と信仰の視...
奈良京都愛知を行ったり来たり。奈良京都は平城遷都1300年や光明皇后遠忌1250年の秘仏開帳にふたりの上人ブームが合わさりなかなかの密度。そこに神社に古墳、さらに愛知の円空仏、鉄地蔵が加わり、観光地を中心に巡っているのにいつも以上に濃密な見仏になっている。美術的な視点と信仰の視点の双方から見ることができるというのは20年以上見続けてきたからこそだろう。一方で今になって上人像の存在に気づくというのも興味深い。もちろんこの二人が上人像を知らないわけがないのだが、上人像の美術的な面ではなく仏教的な面を理解するのに20年かかったということなのかもしれない。そして、そのことに心乱されることなくありのまま受け入れてしまう二人もまたすばらしいと思う。
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祖母が他界したその翌週、どういう理由だったか見に行ったのが、東博の特別展「法然と親鸞ゆかりの名宝」だった。 おそらく唯一、肉親としての親密さを感じる祖母の遺骸に触れた後だからこそ感じた、ままならぬ死がただそこにあるというリアリティの中で、上人像という故人の形をした物体の存在が目の...
祖母が他界したその翌週、どういう理由だったか見に行ったのが、東博の特別展「法然と親鸞ゆかりの名宝」だった。 おそらく唯一、肉親としての親密さを感じる祖母の遺骸に触れた後だからこそ感じた、ままならぬ死がただそこにあるというリアリティの中で、上人像という故人の形をした物体の存在が目の前にある、ただ奇妙な感覚。 彼の人が生きていた空気を残したのは、後の世に向けてではなく発願した人自身が欲した何かによるものだろう。 物として存在していることの力。 何らかを経験するために、実体の無いものさえ固定させる名辞の力。 翌日、図書館からこの本の取り置きしていますというメールが来た。 つまり僕にとって、この本は何らかタイムリーだった。
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今回は東大寺や唐招提寺・興福寺などが出てきて、一度は目にした事のある仏像の話が出てくるので入りやすいかもしれません。お二人の旅が何かに導かれていくかのように進むのが凄く印象的でした。相変わらずやり取りも面白いですけど。このぶらり旅編を読んだら、雑誌「一個人」の2013年3月号「仏...
今回は東大寺や唐招提寺・興福寺などが出てきて、一度は目にした事のある仏像の話が出てくるので入りやすいかもしれません。お二人の旅が何かに導かれていくかのように進むのが凄く印象的でした。相変わらずやり取りも面白いですけど。このぶらり旅編を読んだら、雑誌「一個人」の2013年3月号「仏教美術入門」と5月号「奈良‐古寺の謎を旅する」なども見てみるとより分かりやすいかもしれません。テレビ版も気になってきました。このシリーズ仏教好きな方にはやっぱりおススメです。
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