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競売ナンバー49の叫び サンリオ文庫

トマス・ピンチョン(著者), 志村正雄(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 サンリオ
発売年月日 1985/10/01
JAN 9784387851318

競売ナンバー49の叫び

¥220

商品レビュー

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2014/05/08

確かに難解である。難解なのかもよく分からない。とにかくよく分からないのだ。筋としては愛人だった男の遺言で遺産管理執行人として指名された女がその財産目録の作成の過程で発見した偽造切手のコレクションにまつわる謎を辿るといったもので、数々に散りばめられた暗示により明るみになる秘密結社の...

確かに難解である。難解なのかもよく分からない。とにかくよく分からないのだ。筋としては愛人だった男の遺言で遺産管理執行人として指名された女がその財産目録の作成の過程で発見した偽造切手のコレクションにまつわる謎を辿るといったもので、数々に散りばめられた暗示により明るみになる秘密結社の存在を追うサスペンス的な展開を見せていく。 様々な隠喩はある程度予備知識が求められ、また話があちこちに散文するゆえ“難解”とされるのだろう。理解しようとするのは一読ではほぼ不可能である。(作中に散らばった隠喩には解注が付録されているので参照すれば見方も変わるだろう。) ただピンチョンだからなのか、こうも理解し難い文章を読ませる。読んだ気になっているなどいい気なものだが頁をめくる手が止まらない。これは心地よい。主人公のエディパがさほど魅力的なキャラクターでもなく、彼女の周りを取り巻く男連中もなんだかなあという感じ。ここまで言ってしまってでも面白いんですなんて説得力もないが、じゃあ何が面白いか?それはこの小説が全体にまとう空気だ。それは男女間のエロチックなのか、謎の醸し出す不穏さなのか、とにかくよく実態のつかめない空気が漂っていて、そこに魅力がある。特にエディパがこの事件の中で疲弊しきって体力的にも精神的にもズタボロになっている描写はまさにこの小説全体の面白味を誇示する。エディパを通して読者が謎を追体験しながら翻弄されることに一種の快楽があり、「疲れきった主人公」というのは持ちうる力を全てを放出してしまって眠りに落ちる寸前の脱力感を心地よいと感じるその感情の化身に思える。その疲労感に伴う快楽をエディパとともに翻弄され埋没しながら獲得していく喜びがあった。 意味を解することもまた必要ではあるが、溺れることもまた一つの在り方である。

Posted by ブクログ

2010/06/08

今となってはその品揃えにあのキティちゃんと同じサンリオとはリンクしにくいサンリオ文庫。でも私はキティちゃんもサンリオ文庫も大好き。はじめて読んだピンチョン。彼の作品の中ではまだ読みやすい方かも。読みにくいし分かりにくい。でも気難し屋さんのナイーブな魅力もあふれている。

Posted by ブクログ

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