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学校の階段の踊り場(2) ファミ通文庫

櫂末高彰【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 エンターブレイン/角川グループパブリッシング
発売年月日 2010/10/30
JAN 9784047268203

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2010/11/06

様々な人物の内面を描いた短編集

ファミ通文庫のサイトで見た、作者の『美冬姉さんの出番がほとんどありません』とのコメントに軽く愕然としたが、他にも魅力はあるからと思い直して読み始めたら、これが面白くて止まらない。5編の短編それぞれに趣きがある。それぞれの視点で綴られた物語が新鮮でもあり、従前のガッカリ感は無用だっ...

ファミ通文庫のサイトで見た、作者の『美冬姉さんの出番がほとんどありません』とのコメントに軽く愕然としたが、他にも魅力はあるからと思い直して読み始めたら、これが面白くて止まらない。5編の短編それぞれに趣きがある。それぞれの視点で綴られた物語が新鮮でもあり、従前のガッカリ感は無用だったとお詫び申し上げたいくらいである。 【年越しの階段】 ほぼ神庭幸宏の一人称 本巻唯一の階段レースは、初詣先の神社で繰り広げられる1000段の長丁場。スピーディーな前半とホラー&ミステリー(?)な後半とに分かれている。ありがちなオチだったが、それまでの過程(伏線)に妙味があった。参拝客で賑わう初詣にどうやって階段レースを?との疑問にもきちんと理由を設けている。 【恋愛とチョコレート】 三島真琴の一人称 幸宏への想いや御神楽あやめの登場で何かと想い悩む三島さんが、自らを叱咤し、鼓舞すべく逆襲の一手を決める話。思いの外ラヴ成分が詰まった三島さんの内面が実直に綴られている。 【チョコレートと恋愛】 書き下ろし、御神楽あやめの一人称 上の話を御神楽さん視点で綴った裏ストーリー。実に点対象のような立ち位置の違いと御神楽さんならではの権謀術数が描かれるが、「策士、策に溺れる」的な手痛い一手を喰らう狼狽や、その後の感情が表に出た方がいいのに、という御神楽さんの欠点が示される話でもある。 【エンドレスフォー】 中村ちづるの一人称 本編でもいい味を出していた中村さんの胸の内は思った以上に悶々としている。面白いわぁ、この娘。びっくりするくらい刈谷ラヴなのに、「小娘」と揶揄する元階段部部長と喰えない元生徒会長が常に割り込んでくるやるせなさが毒舌で吐露されている。実は必死に頑張っている元生徒会長や、ここで想いがはっきりした元階段部部長といった事実も判明している。 【予兆】 書き下ろし、井筒奈美の一人称 井筒(妹)の話。本編から1年繰り上がった新学期で、ある意味正統な後日談と言える。挫折で燻っていた自称ヘタレ妹が立ち直る話だが、同じくヘタレな幸宏が最後にキメる場面がある。部長や刈谷が去った後の階段部の様子も窺え、上の話にも出てきた中村さん(妹)の「その後」も描かれるオマケ付き。実は相応に未消化な事柄があり、場合によっては続編執筆可能か?という含みが無きにしも非ず……。

DSK

2010/11/19

“息を吸い込んだ。 「「「「「「明けましておめでとうございます!!」」」」」」 年始の挨拶とともに、六人は一斉に飛び出した。 「うおりゃああああああ!」 井筒がスタートダッシュを見せる。手に持った懐中電灯をブンブン振って石段に突っ込んでいった。一段飛ばしで駆け上がる。その後を九重...

“息を吸い込んだ。 「「「「「「明けましておめでとうございます!!」」」」」」 年始の挨拶とともに、六人は一斉に飛び出した。 「うおりゃああああああ!」 井筒がスタートダッシュを見せる。手に持った懐中電灯をブンブン振って石段に突っ込んでいった。一段飛ばしで駆け上がる。その後を九重と三枝が並んで続いた。幸宏は天ヶ崎とほぼ同時に石段へ飛び込む。ほとんど真っ暗闇の中に身を投じたのだが、まったく怖くなかった。ゴツゴツと均一でない石段の感触も、すぐ足に馴染む。 よしっ、意外と周りも見えるぞ。 外から見たときは真っ暗闇に見えたが、実際に足を踏み入れてみると両脇の明かりがしっかり足下を照らしている。懐中電灯の光が加われば、駆け上がるのにも支障はなかった。 二、四、六、八っ……。 一段飛ばしで段数を数えながら走る。足場が平坦ではないので、瞬時に着地店を判断してテンポ良く足を下ろさないと、リズムが取りにくかった。左手の指で一〇の位をカウントしつつ、二、四、六……と頭の中で呟く。 「!」” いきなり番外編の二巻目が出てちょっとびっくり。 あーみんな相変わらずだなって思う。 先輩四人組は、これからもこのままでいてほしいなと思ったり。 井筒ちゃん可愛いよ井筒ちゃん。 “「そっか、そっか。ちづるちゃんはそっちに考えちゃったんだねえ」 駆け足になりそうな私の横で、遊佐君が勝手に一人で納得している。何を勘違いしているんか知らないけど、とにかく今度こそ駅まで無視を決め込むわ。 「…………」 ギュッと口をつぐんで五分ほど。意外なことに遊佐君は私に何も話しかけないで駅まで並んで歩いてくれた。無視すると決めていたけど、何もなかったらなかったで拍子抜けだわ。駅の改札の前に辿り着いたところで、私は一応挨拶をしようと思って遊佐君の方を向いた。 「ここで問題です」 狙っていたようなタイミングで、いいえ、きっと狙っていたのね、目が合った瞬間、遊佐君が先に口を開いたのよ。しまったと思ったんだけど、彼の声が耳に入る。 「この場合の『ライバル』とは誰と誰のことを指しているのでしょう?」 「え?」 思わず聞き返してしまう。この場合?もしかして、さっきの話の続きなの?九重と私がライバルなのかどうかっていう……。 「それじゃあ、ちづるちゃん。また明日」 私が戸惑っているうちに、遊佐君は自転車に跨って軽く手を振り、さっさと走り去ってしまった。くうううう、またやられた。勝ち逃げされた気分よ。どうしてあいつは一々先手を取るのかしら。いつかやり返してやるんだからっ。”

Posted by ブクログ

2010/11/09

2010 11/9 読了。本郷のUNI BOOKSで購入。 これ以上ないくらいに気持ちいい「青春の無駄足」を描いた快作『学校の階段』の、本編未回収エピソードや後日談を収録した短編集。 2年生になった神庭が、いい感じに痛い階段レース馬鹿になっていてにやにやした。 櫂末さん、やっぱ面...

2010 11/9 読了。本郷のUNI BOOKSで購入。 これ以上ないくらいに気持ちいい「青春の無駄足」を描いた快作『学校の階段』の、本編未回収エピソードや後日談を収録した短編集。 2年生になった神庭が、いい感じに痛い階段レース馬鹿になっていてにやにやした。 櫂末さん、やっぱ面白いなあ。 新作なかなか出ないが次回作期待したい。

Posted by ブクログ

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