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かもめの日
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かもめの日
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商品レビュー
3.2
11件のお客様レビュー
「「わたしはかもめ」女性初の宇宙飛行士テレシコワが、高い空の上から地球に放った言葉は、地上の孤独をいまも静かにつなぐ。妻に先立たれた作家、FM局の年若いAD、肥った地球物理学者の青年、消せない怒りを抱える少女。チェーホフの世界に重なって、それぞれの24時間を俯瞰しつつ、この街の姿...
「「わたしはかもめ」女性初の宇宙飛行士テレシコワが、高い空の上から地球に放った言葉は、地上の孤独をいまも静かにつなぐ。妻に先立たれた作家、FM局の年若いAD、肥った地球物理学者の青年、消せない怒りを抱える少女。チェーホフの世界に重なって、それぞれの24時間を俯瞰しつつ、この街の姿に織り上げる物語のタペストリー。読売文学賞受賞。」 「物語は、宇宙から早朝の東京の街を見下ろすように始まる。ーなんの関係性もなさそうな登場人物が、実は微かな絆で繋がっていることを知るのは俯瞰映像で彼らを見ている読者だけである。物語はどんどん繋がってある方向に集約されてゆくのに、彼らは最後までそれに気付けない。ー立ち止まっていた場所から一歩前へ進む登場人物達だが、彼らの孤独はきっと解消されない。それでいいのだと思う。ー孤独が「前提」なところが好き。」 (『小泉今日子書評集』の紹介より)
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読みたいリストに入れてから2年ほど経過。やっと読了。 冒頭、旧ソ連初の女性宇宙飛行士、テレシコワさんが登場し、SF苦手な私は読むのをあきらめかけたが、そういうお話ではなかった。 FMラジオの人たち、リスナーほか、それぞれに人生があり、悩んだり、すれ違ったり、過ちを起こしたり。みん...
読みたいリストに入れてから2年ほど経過。やっと読了。 冒頭、旧ソ連初の女性宇宙飛行士、テレシコワさんが登場し、SF苦手な私は読むのをあきらめかけたが、そういうお話ではなかった。 FMラジオの人たち、リスナーほか、それぞれに人生があり、悩んだり、すれ違ったり、過ちを起こしたり。みんな一生懸命生きてる。
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都会に生きる色々な人の日常を、少しずつ丁寧に切り取って、そしてそれらは少しずつリンクしていて、そういう一瞬一瞬が積み重なって街は今日も夜を迎える…というようなお話。 個人的には、こういう、淡々と目の前の事象を丁寧に切り取っていく作品は割と好きで、変にドロドロしていたり熱っぽかっ...
都会に生きる色々な人の日常を、少しずつ丁寧に切り取って、そしてそれらは少しずつリンクしていて、そういう一瞬一瞬が積み重なって街は今日も夜を迎える…というようなお話。 個人的には、こういう、淡々と目の前の事象を丁寧に切り取っていく作品は割と好きで、変にドロドロしていたり熱っぽかったりしないところが好きだ。そんなに派手な人生をピックアップしているわけではなくて、次のシフトが自分の希望通りになるかどうかちょっと気にしつつも、お気に入りの店のサンドウィッチに意識がいっているフリーのラジオアナウンサーの女性とか、昔男たちにひどい目にあわされたのだけれどそれなりにちゃんと前を向いて生きている女の子とか、まぁ、探せば身近にいそうな人のここ最近のワンカット、といった感じ。逆に、そういう、街のどこかですれ違ったことがあるかもしれない他人の日常って、いつもは特に注視していないのである意味新鮮だ。 もともとは、清水真砂子さんが著作の中でこの本について触れていて、気になって読んでみたというのが本音だけれど、良い意味で意外だったというか、フラリと訪れたある街のデパートの片隅で、たまたま開催されていた小さなポートレート展に入ってみたら結構良くて爽やかな気分とちょっとした充足感と共に帰途につけた、みたいな読後感だった。(もっと深く重い世界を想像していた、でもこっちの真面目なライトさの方が良い。)
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