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たいふうがくる

みやこしあきこ【作・絵】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 BL出版
発売年月日 2009/12/15
JAN 9784776403791

たいふうがくる

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商品レビュー

3.6

25件のお客様レビュー

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2024/02/21

ずっと白黒で進んでいく。 台風が去った後カーテンを開けた時のあの青空はハッとさせられる。 男の子の台風を正しく恐れている感じもとてもいい。

Posted by ブクログ

2023/10/27

台風がくるので、今日は下校にします〜この設定はないでしょう。台風ですよ!来るのは最低でも前日には分かっていますよね。しかし少年の気持や想像力の展開には素晴らしいものを感じました。また、絵については、ほとんどが白黒で描かれていますが、参りました。

Posted by ブクログ

2023/10/07

 『第25回ニッサン童話と絵本のグランプリ絵本大賞』受賞作品のこの絵本は、「みやこしあきこ」さんのデビュー作(2009年)にして、今の彼女の作品に通じるものを感じさせられたのが印象的で、それは、一部の色以外、全てモノクロで描いている、木炭や鉛筆による細密さや、ブクログの画面では分...

 『第25回ニッサン童話と絵本のグランプリ絵本大賞』受賞作品のこの絵本は、「みやこしあきこ」さんのデビュー作(2009年)にして、今の彼女の作品に通じるものを感じさせられたのが印象的で、それは、一部の色以外、全てモノクロで描いている、木炭や鉛筆による細密さや、ブクログの画面では分からなかったが、実際に見てみるとリトグラフであることも分かり、この頃から、既に彼女の変わらぬ拘りがあったことを実感させられる。  まずは、絵本に興味を持たせる意味合いとして、重要な表紙だが、そこに描かれた、揺れるカーテンと、窓から浮き輪を抱えながら、とても気になる様子で外を眺めている少年を見るだけで、何が起ころうとしているのか、一目瞭然な絵は、充分にストーリーを語っているように思われて良いと思い、それに続く扉絵も少年が見ているのは一緒ながら、今度は、場面も視点も彼の内心の思いも異なっている点に、彼女の巧さを感じさせられたし、最初と最後の見返しそれぞれの絵の、通過前と通過後の驚くほどの雲の違いには、そこで飛んでいる鳥たちの心理描写まで雄弁に語っているように感じられた、不安感と開放感の対照性が、また印象に残る。  また、本編に於いても、ホームルームでの先生の話に、思わず顔を見合わせて難しい表情をする子どもたちや、後ろから、がっかりした様子の少年の肩に、そっと手を添えるお父さんと、その横で尻尾を逆立てて緊張感を顕わにする猫など、彼女の絵で表現された、丁寧で繊細な心理描写に惹き付けられ、ストーリーは進行していく。  そして、これは絵本作家の杉田豊さんの解説からの引用になるが、目線のアングルの秀逸さに、なるほどと思い、それは台風が近付いてくるにつれて現れる、下から煽るような視点に、如何にもな不安感があることと、その後の台風上陸での魚眼レンズで見たような湾曲した絵は、フニャフニャと歪んで見える道路からも感じさせる不安の極みであり、よくよく見ると、それぞれの家の窓には人影があり、この同じタイミングで動く関係性に、来るものが来たのだということを、さり気なく読み手に教えてくれているのが、また素晴らしい。  とは書きつつも、その不安を抱いたままでは終わらない想像力が、少年の負けん気の強さを表しているようで、私には好印象に思われて、ここからの展開には、それに怯みそうになっても前を見続ける、そんな躍動感溢れるタッチに、読み手も思わず高揚感漲るような気分となり、そのモノクロの果てに待っていたのは、色の爽やかな開放感と、最後の、どこか達観しながらも落ち着きを見せた、猫の絵による穏やかなひと時で、どこか印象に残る終わり方だった。

Posted by ブクログ

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