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ごきげんな裏階段 新潮文庫

佐藤多佳子【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2009/10/28
JAN 9784101237350

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ごきげんな裏階段

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商品レビュー

3.5

34件のお客様レビュー

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2022/09/01

 絵本の小説版といった感じの3編収録の連作短編集。児童文学から出発した著者の初期作品集であるらしい。  幻想的ではあるけれど、どこか懐かしい感じがする。昔ながらのアパートの裏階段を舞台に繰り広げられる子ども視点の作品。視点を変えるだけでモノの見え方が変わってしまうから何とも不思議...

 絵本の小説版といった感じの3編収録の連作短編集。児童文学から出発した著者の初期作品集であるらしい。  幻想的ではあるけれど、どこか懐かしい感じがする。昔ながらのアパートの裏階段を舞台に繰り広げられる子ども視点の作品。視点を変えるだけでモノの見え方が変わってしまうから何とも不思議。  重たい内容の作品の後に読むと、一服の清涼剤という感じ。

Posted by ブクログ

2022/04/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

今日は児童書なんですが、実はこのお方が児童文学出身だとは知らなかった。 『ごきげんな裏階段』 佐藤多佳子 (新潮文庫) 初期の作品集である。 「タマネギねこ」、「ラッキー・メロディー」、「モクーのひっこし」の3つのお話が収録されている。 物語の舞台は、“みつばコーポラス”の裏階段である。 みんなが使う手前の表階段と違い、不便な裏階段は、人がめったに来ないじめじめした寂れた場所だ。 みつばコーポラスの301号室には、管理組合理事長の“有沢のおばば”が住んでいて、住人を厳しくチェックしている! 「タマネギねこ」は、306号室の小村学が裏階段で拾ったノラ子猫の話。 ノラはある日、裏階段の隅に突然生えた謎のタマネギを食べて“タマネギねこ”になってしまう。 お風呂で洗われるたびに、まるでタマネギの皮をむくように体が縮んでいくタマネギねこ。 ノラの運命やいかに? 「ラッキー・メロディー」は、笛を吹くクモの話である。 これは面白かったー。 裏階段の2階部分に住んでいるクモは、なんと笛が吹ける。 ドクダミの茎で作った“不運の笛”と、ヒマワリの茎で作った“幸運の笛”を背中にしょっている。 ある日、「ひーりんひーりん」という不吉で不気味なドクダミの笛を聞かされた一樹は、次の日てんこ盛りの不幸に見舞われる。 その曲は「便所コオロギのお葬式に来た厠キリギリスとお手洗い松虫の悲しいすすり泣き」というタイトルなのだった。 果たして、“めったやたらにゃ吹かない”幸運のヒマワリの笛を、一樹は聞くことができるのか !? 一樹と笛吹きグモの掛け合いが漫才みたいで笑える。 口は悪いし態度はでかい笛吹きグモのキャラが最高です。 「モクーのひっこし」は、煙を食って生きているけむりおばけ・モクーの話。 モクーは煙草の煙が大好き。 魚の煙ならサンマが一番。 バルサンも好き(笑) ナナのパパは、おなかをすかせたモクーのために煙草を吸うのだが、煙草ぎらいのママに怒られてしまう。 そこでパパは、いつも煙草の煙がモクモクしているサンシローさんのお店に、モクーを引っ越しさせることにしたのだが……。 禁煙をする人が増えたり、家で魚を焼かなくなったりするせいで腹ペコだとモクーが嘆くところが、時世を反映していて面白い。 この作品のいいところは、この不思議な裏階段の生き物たちが、子供だけじゃなく大人にも見えるということだ。 大人と違って子供は純粋無垢な天使であるという、なんとなく児童文学の根底にはびこる陰のセオリーのような、鼻につく感じが本書にはない。 子供と大人の変な垣根がなくて、物語全体がのびのびしている。 会話文が面白いのもいい。 ナナの両親の口喧嘩なんて、実際にありそう。 同じ場所が舞台の3つの物語。 それぞれの物語がちょっとずつ関連しあっているのが楽しい。 「タマネギねこ」に風景としてチラッと出てくる2階のクモの巣は、「ラッキー・メロディー」の笛吹きグモの住居だし、「モクーのひっこし」のナナは、「タマネギねこ」のくるみと友達になる。 有沢のおばばも再登場するしね。(実は結構いい人) 昔懐かしいいつか見た風景を、みつばコーポラスの子供たちとともに追体験させてもらえて、大人の私もヘンテコな生き物たちと知り合いになれて、ゆったりしたいい気分になれる、素敵な素敵な一冊でした。

Posted by ブクログ

2017/02/09

アパートの裏階段に出る、奇妙な生き物をめぐる短編集。奇妙な生き物(蜘蛛や煙や猫)ですが、それをそのまま受け入れて日常生活を送るアパートの住人。解説に児童文学ですが、「大人の心の中にある子供」へ向けた本という書き方があり、それがぴったりです。

Posted by ブクログ

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