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戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか 光文社新書

菊澤研宗【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 光文社
発売年月日 2009/10/20
JAN 9784334035297

戦略の不条理

¥220

商品レビュー

3.8

26件のお客様レビュー

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2023/11/26

戦略の比較論、戦略論の有機的結合とその解説です 本書は3つの構成からなる 1 孫子の本質 2 戦略の全体観 ポバーの多元的世界観(物理的、心理的、知性的)    物理的アプローチ クラウゼヴィッツの物理的世界 ①政治、②暴力、③偶然性 特に暴力★    心理的アプローチ リデ...

戦略の比較論、戦略論の有機的結合とその解説です 本書は3つの構成からなる 1 孫子の本質 2 戦略の全体観 ポバーの多元的世界観(物理的、心理的、知性的)    物理的アプローチ クラウゼヴィッツの物理的世界 ①政治、②暴力、③偶然性 特に暴力★    心理的アプローチ リデル・ハート メタ戦略グランド・ストラテジー 下部戦略 (①直接アプローチ戦略、②間接アプローチ戦略)    知性的アプローチ ロンメル 3 キュービック・グランド・ストラテジー (グランドステージ+物理的世界、心理的世界、知性的世界)    ケーススタティ ①ハンニバル、②ナポレオン、③孫子   ⇒ 新戦略 キュビズム ①多元的世界観と戦略の不条理、②多元的アプローチ、③批判的アプローチ、④マネージングフロー 気になったのは以下です。 ■孫子  最高原理 戦わずして勝つ 戦争をしないで相手の意図をくじき、目的を達成する  直接戦闘 彼を知り、己を知らば百戦あやうからず、善く戦う者は、人を致して人に致されず        ⇒ 敵の状況に臨機応変に変化して戦う、彼我の兵力に応じて戦法を変える、もしくは、戦わない  リーダを待つ危険 ①勇気だけで戦うと殺される、②勇気ないリーダは捕虜になる、③短期なリーダは計略にかかる、④清廉潔白ナリーダーはわなに陥る、⑤兵士に優しいリーダは兵士の世話で苦労する ■戦略の全体観  カール・ライムント・ポパーの多元的世界観   物理的世界、心理的世界、知性的世界の相互作用からなる  その上位に、キュービックグランド・ストラテジー(立体的大戦略)を設ける  物理的アプローチ クルゼヴィッツの戦争論 戦争は、①政治、②暴力、③偶然性 の3つからなる。  ⇒戦争論は、②暴力に光を当てて、その実戦にもとづいた内容を考察する  ⇒戦い勝つことが最も重要である、(直接攻撃、重点攻撃、兵力集中)  心理的アプローチ リデル・ハートの戦略論―間接的アプローチ 大戦略のもとに、直接的アプローチ(暴力、武力をもちいた戦略)と、間接的アプローチ(非暴力、非武力の戦略)  ⇒最小予期線を攻撃する間接的アプローチ、最小抵抗線を攻撃する直接的アプローチ、両者を体系的に結びつけるグランド・ストラテジー(大戦略)  知性的アプローチ ロンメル 電撃戦 偽装、後方攪乱、牽制、戦闘前のイメージ戦略ーロンメルとたたかえば必ず敗れる  ⇒騎士道精神、戦場の聖者、人道的な将軍⇒敵はロンメルを尊敬するとともに、過大評価をしていた ■キュービック・グランド・ストラテジー  カール・ライムント・ポパーの多元的実在論がベース 戦略⇒戦術⇒作戦  戦略不条理を回避するためのアプローチ⇒物理的、心理的、知性的、3つのアプローチを、弾力的に運用する  第1原理、3つのアプローチを行うこと⇒多元的アプローチ  第2原理、3つのアプローチを絶えず変化させること⇒批判的アプローチ⇒常に、3つのアポロ―チを確認し、誤りを排除し、絶えず洗練し続けていく  クリティカル・マネージング・フロー 組織の変化と、環境の変化に対して、誤りを検知し、修正を行うためのフィードバックを意味する 目次 第1章 旧陸軍将校・山本七平と孫子の思想 第2章 「戦略の不条理」発生のメカニズム 第3章 クラウゼヴィッツと物理的世界の戦略論 第4章 リデル・ハートと心理的世界の戦略論 第5章 ロンメルと知性的世界の戦略論 第6章 「戦略の不条理」回避のメカニズム 第7章 新しい戦略の哲学―「戦略のキュビズム」 ISBN:9784334035297 出版社:光文社 判型:新書 ページ数:248ページ 定価:760円(本体) 発行年月日:2009年10月 発売日:2009年10月20日初版第1刷

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2021/03/07

孫氏を始めとする歴史的な軍事戦略を徹底的に援用することで現代の経営戦略の来し方と未来像を説明しきった力作。例えば、今でもなにかと引き合いに出されるM・ポーター(ハーバード学派)の三つの競争戦略が軍事戦略に照らせば初歩的且つ限界ありありの机上の理論でしかないことがよく分かる。安直な...

孫氏を始めとする歴史的な軍事戦略を徹底的に援用することで現代の経営戦略の来し方と未来像を説明しきった力作。例えば、今でもなにかと引き合いに出されるM・ポーター(ハーバード学派)の三つの競争戦略が軍事戦略に照らせば初歩的且つ限界ありありの机上の理論でしかないことがよく分かる。安直な新書が少なくない中で、難解な内容を読みやすい本に仕立て上げた編集の努力に頭が下がります。

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2019/06/09

旧日本軍の戦略について、次元限定ではありつつも、理詰めで肯定する人ってなかなかいなかったよなぁ。いや、日本軍そのものを称揚しているわけでもないんだけど。戦略というものを物理的世界、心理的世界、知性的世界にわけてとらえる。その流れでいくと米軍は圧倒的に物理的世界、日本軍は極端な心理...

旧日本軍の戦略について、次元限定ではありつつも、理詰めで肯定する人ってなかなかいなかったよなぁ。いや、日本軍そのものを称揚しているわけでもないんだけど。戦略というものを物理的世界、心理的世界、知性的世界にわけてとらえる。その流れでいくと米軍は圧倒的に物理的世界、日本軍は極端な心理的世界に依拠した戦略をたてていた、ということになるのだろう。生き残っていくためにはどれかひとつに絞るのではなく、三つの次元を統合したキュービック・グランド・ストラテジー(CGS) が必要、と説く。 孫子や戦略論をあらわしたクラウゼヴィッツ、歴史上の武将であるハンニバルやナポレオンなど、さまざまな事例を用いてわかりやすく論じてくれるのが楽しい。ハンニバルもナポレオンもCGSに基づいた戦略を用いていたのに、最後は負けた。なぜなら、同じ戦略に固定していたからだ。だから読まれたり、マネされたりすることによって、最終的には排除された。真にCGSを生かすためには、常に柔軟に変化していくことも重要、って。 こうした戦略を仕事に生かせるようにするのが本書の主旨。なかなか刺激的な本だった。

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