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アジア新聞屋台村
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アジア新聞屋台村
¥330
在庫なし
商品レビュー
4
49件のお客様レビュー
タイ人にインタビューしようと連絡先を聞いたらカンボジア人で、実際にあったらラオス人だったみたいなエピソードが高野秀行作品で一番笑った
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最高。なんか、泣ける。 高野秀行氏と言えば、いつも無茶苦茶なことに自ら突っ込んだり時に巻き込まれたりして大変な思いをしつつ、それを面白さに変換しながら、やりたいことをやって、したたかに生きる人だ。 簡単に言えば、自由で柔軟な人。読者は、そこに憧れるんだと思う。ほんとうは私だって...
最高。なんか、泣ける。 高野秀行氏と言えば、いつも無茶苦茶なことに自ら突っ込んだり時に巻き込まれたりして大変な思いをしつつ、それを面白さに変換しながら、やりたいことをやって、したたかに生きる人だ。 簡単に言えば、自由で柔軟な人。読者は、そこに憧れるんだと思う。ほんとうは私だってこんなふうに生きてみたい、と。 本書は、著者の自伝的一冊で、タカノ青年があるアジア系新聞社"エイジアン"で働くことになった数年の顛末を描いている。スタッフはほとんどがアジア系のメンバーで、著者以上に自由でしたたかで驚くほどいい加減である。そもそも読者にとって高野秀行氏こそがもっとも変で魅力的な生き物であるのだが、この新聞社には、彼を圧倒するパワーと奔放さを持ったさまざまな人々が集まっている。あのタカノ青年が、振り回されっぱなしである。エピソードのすべてが、日本の会社ではあり得ないもので、普通の日本人ならついていけないものばかりだ。だがそこにタカノ青年は魅力を感じ、新聞づくりに奔走する。 タイトルの"アジア新聞屋台村"とは、この新聞社を指すもの。屋台村のように、それぞれの特色を活かしたさまざまの料理を提供する。ある料理が不評ならすぐにやめて別のものを出す。客が少なければ座席を減らすし、増えれば拡張する。自由で柔軟である。 だからこそ発生してしまう、ヘンテコな状況を彼らはどう切り抜けるか?見事と言うほかない無茶苦茶さとしたたかさに、読者は爆笑しながら時に涙することになる。 全六章プラスエピローグからなる本で、もう全編最高におもしろいのだが、とくに第六章の盛り上がりはグッとくる。エピソードの強さに目が行きがちだが、それを生かす著者の筆力があってこそである。渦中にはまり込んで右往左往したあと、それをちゃんと検証し直す冷静さがある。その冷静さこそが、"なんか泣ける"奇妙な味わいを生んでいると思う。
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エネルギーに溢れたアジア系新聞社での成長物語のような小説。 出てくる人たち全員の行動力とエネルギーがすごい。 作者の視点でみると外国人だからというよりは、その人の個性なんだなと感じる
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