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燃えるスカートの少女 角川文庫

エイミーベンダー【著】, 管啓次郎【訳】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 角川書店/角川グループパブリッシング
発売年月日 2007/12/21
JAN 9784042968016

燃えるスカートの少女

¥220

商品レビュー

3.7

72件のお客様レビュー

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2023/12/20

どの短編も美しさと醜さと汚さが同居しているマーブル模様のような短編集だった。 ほぼ全ての話に愛が描かれているが、その愛の描き方も儚くて淡い愛もあれば、剥き出しの性愛や欲情をぶつけられるような愛もある。 短編集の幕開けを飾る『思い出す人』から素晴らしかった。 恋人が逆進化して動...

どの短編も美しさと醜さと汚さが同居しているマーブル模様のような短編集だった。 ほぼ全ての話に愛が描かれているが、その愛の描き方も儚くて淡い愛もあれば、剥き出しの性愛や欲情をぶつけられるような愛もある。 短編集の幕開けを飾る『思い出す人』から素晴らしかった。 恋人が逆進化して動物や魚、両生類に日に日に変わっていく話だが、主人公は彼だと疑いようもなく信じている。恋人が逆進化したとき、相手だと確信を持って証明するものは霊性を孕んだ愛くらいしかない。彼女はその霊性を信じている。 この物語で一気に掴まれてしまった。 続く『私の名前を呼んで』の不可思議なユーモアさ、『溝への忘れもの』の愛を伝えるための器官を失ってしまった夫婦の戻らない日常の切なさ。気味の悪い幕開けをしながらも、家族の愛の結末を迎える『マジパン』など、どれも心に残る短編ばかりだった。 他の著作がなかなか手に入りにくいのが残念。

Posted by ブクログ

2023/12/09

こういうの好きな人は好きなんだろうけど、私には少し合わない。 翻訳者の方はとても好みだったようだけれど… 解説や裏の説明や作品紹介にセックスよくでてきてたみたいだけど読後は、そんなに出てきてたっけな感じ。 作者の年齢… 解説で村上春樹好きと触れていて、確かにそんな感じはする。

Posted by ブクログ

2022/12/31

⁡ [捨てる短い本] [ #300ページ以下で捨てる本 ] __________________ ⁡ 家が狭いこともあり 捨てる本/残す本 を感想を添えて紹介してます☺︎ ⁡ #燃えるスカートの少女 #エイミーベンダー #管啓次郎 訳 #thegirlintheflammable...

⁡ [捨てる短い本] [ #300ページ以下で捨てる本 ] __________________ ⁡ 家が狭いこともあり 捨てる本/残す本 を感想を添えて紹介してます☺︎ ⁡ #燃えるスカートの少女 #エイミーベンダー #管啓次郎 訳 #thegirlintheflammableskirt #aimeebender ⁡ 刊行年:2007 / ページ数:272ページ/ジャンル:文芸作品 / 国:アメリカ / 価格:660円 / __________________ ⁡ ⁡ 「彼女は何かを得るよりも何かが足りないことのほうがずっと好きで、もちろん、男に関してもおなじだった。」 ⁡ この文に書かれていることが、収録されている作品に共通している気がした。 ⁡ 女の子たちは、体の構造上、常に欠けている状態だ。 持っているのが穴なので、「したい」という能動の感情が「受け入れる」という受動とイコールになる。 そしてそれはどうしても、入り込まれる=自分の体を抉るという行為になり、ナイフを刺すように、傷つける行為とイコールになる。 一方で自分が凹みがある性別だから、逆に凸側になってみたいと思う。だから女の子たちは、常に凶暴性を抱えることになる。 でも現実は、その凶暴性を発揮できる性別ではないから、結果、自らの体を傷つけるしかなくなっていく。 ⁡ 毎日見かけるお腹に肉のついた女の子をファックしたいと思いながら、見知らぬ老人に抱かれる女の子も、殺したかった父親が死んで、誰彼構わずセックスをしてみる図書館員も、みんな誰かに対して能動的になりたくてもそれができる性別でないから自分を傷つけるしかない。傷つけることで生と結びつくしかない。 ⁡ 父親が死んだ日に腹部に大きな穴があいた男性と、反対に腹が膨れて、死んだ母親を出産した女性を描いている短編も、背中にこぶがある男のこぶが凹んだ部分に妊娠した腹をくぼめる女性を描いている短編も、どれも自分が凸側であることを望んでいてそれが敵わない現実に対する苦しさを叫んでいるのではないか。 ⁡ 女の子たちの周りには、自分たちの体を象徴するかのように、何かが欠けたものばかりが登場する。 戦争で唇を欠いた男性、人間から逆進化して猿、海亀、サンショウウオと変化していずれは見えなくなってしまう男性。そうした喪失と女の子たちが向き合う様は自分たち自身と向き合っているように見える。 ⁡ 最終的に、女の子たちが究極に求めている関係というのは、自分を傷つける行為とも、出産という生産行為とも離れられる、性別のない誰かとの関係なんじゃないだろうか。 だから、この短編集の中に出てくる女の子が本当に愛しているのは、一生の食い扶持に困らず、でも常に疲れたと言いながら一歩も家に出ず死にたがってる男の子だけなんだと思う。 男の子には、その女の子以外に身寄りがない。2人に性的関係はなく、女の子は色んな人とデートをしながら、帰ってきた時に必ずその男の子が待っていることを期待している。 ⁡ 一方で、凸と凹が完全に交わるように、手を結ぶと中和し合う火の子と氷の子を描いた作品では、2人の共存は成立しないことが描かれている。この作品集の中で、凸凹がしっかりと噛み合って成立している作品はほとんどない。 だから、女の子たちは、欠け続けるしかないということなのだ。 この作品中に描かれているのは、女の子達の性別のもつ永遠の叫びだと思う。 ⁡ ⁡ #読了 #読書 #読書記録 #本棚 #book #本のある暮らし #断捨離 #残す本 ⁡ ⁡ ⁡

Posted by ブクログ

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