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昭和を騒がせた漢字たち
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昭和を騒がせた漢字たち
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商品レビュー
3.8
5件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
八紘一宇、教育漢字にない「恋」、篆書体では福「丼」県、朝日新聞などの「新」も篆書体から、 逓信省復活は新聞が民主的でないと反対したが...その他「徳仁」をなると読ませる。「怨」は水俣病の抗議行動の幟(石牟礼道子の発案)から一般化した、タバコの銘柄「宙」の販売中止、差別による冤罪と言われる狭山事件の被告の漢字が 読めない、書けないという事実など、興味深い事件の数々でした。ちょうど11/30の常用漢字見直しで「怨」が追加されると報じていました。
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こういうどうでもいい話って好き。いや,どうでもいい話ではないな。毎日使う漢字の話だし。戦後「日本語の民主化」で導入された当用漢字時代の,漢字にまつわる騒動を振り返る。 当用漢字は要するに漢字制限で,難解な漢字を公文書等から追放して,わかりやすくし,民主主義の精神に合わせようと...
こういうどうでもいい話って好き。いや,どうでもいい話ではないな。毎日使う漢字の話だし。戦後「日本語の民主化」で導入された当用漢字時代の,漢字にまつわる騒動を振り返る。 当用漢字は要するに漢字制限で,難解な漢字を公文書等から追放して,わかりやすくし,民主主義の精神に合わせようとした。民間には強制ではなかったけど,新聞社などは活字減らせるし好都合ということで,率先して追従。徐々に国民の間に定着していく。 ただ,その漢字改革の旗手である新聞にも,イタイつっこみが…。題字問題というやつで,「…新聞」の新の字の左側,線が一本多いんでない?当用漢字推進だったら変えなきゃいけなくね?という批判が盛り上がったそうだ。 これは痛烈なジレンマで,多くの新聞は,「題字はデザインですから」てことで逃げ切って今に至る。著者は漢字には「唯一無二性」があり,字体の違いであれ何であれ,深く根を下した漢字を捨てきることはなかなかできないと分析。同様の事件で,「福丼県」が誤記ではなく,歴史的に使われてきた書体というのも面白い。 このほかにも,郵政省を逓信省に名称変更するか否かを巡る,郵政官僚と新聞業界とのバトルとか,「宙」と書いて「おおぞら」という商品名のタバコが,「国語教育を乱す」と生産中止になった話とか,字体が教科書と違うために起こった矢板小学校「よい子の像」校訓改刻論争とか,どうでもいいようなよくないような漢字話がいろいろ読めて楽しかった。 「よい子の像」改刻問題では,高名な書家による「元気で仲よく根気よく」という文字が,突き抜けないはずの線が突き抜けている,とかダメ出しされ,「漢字教育に支障が」とクレームがついて裁判にまでなったらしい…。棄却だったけど。
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[ 内容 ] 1946年、「当用漢字」が制定された。 漢字の使用が制限されたとき、国民の生活には何が起こったのか。 「福井県」が「福丼県」だと怒鳴り込む人、彫刻掘りなおし裁判などの事件をたどりつつ、戦後日本の世相を読み直す。 [ 目次 ] 八紘一宇をめぐって―プロローグ 新しい...
[ 内容 ] 1946年、「当用漢字」が制定された。 漢字の使用が制限されたとき、国民の生活には何が起こったのか。 「福井県」が「福丼県」だと怒鳴り込む人、彫刻掘りなおし裁判などの事件をたどりつつ、戦後日本の世相を読み直す。 [ 目次 ] 八紘一宇をめぐって―プロローグ 新しい時代とともに―一九四〇、五〇年代の漢字事件(『青い山脈』の恋;新聞題字問題;郵政省改名騒動) 変わりゆく社会の中で―一九六〇年代の漢字事件(新宮の命名をめぐって;記号式投票と狭山事件;誤字を理由に解雇できるか) 拡大する自由の行方―一九七〇年代の漢字事件(水俣病患者たちのうらみ;たばこ「おおぞら」の物語;「よい子の像」碑文裁判) 自由と平等の相克―エピローグ [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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