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下山事件 最後の証言 完全版
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下山事件 最後の証言 完全版
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商品レビュー
3.8
48件のお客様レビュー
日本の黒い霧を読み進めているが、上巻ではこれと、ゾルゲ事件が興味深い。 GHQは本当にロクなことをしていないということが、よくわかる黒い霧上下巻となりそうだ。 これがらみで、何冊書物を買うことになるのだろうか。
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著者は森達也氏著の「下山事件(シモヤマケース)」のなかで"彼"として登場している人物。 彼の祖父をはじめとする近い親類が戦後まもなくあった会社の"亜細亜産業"に関わっており、そこで下山事件に繋がって行く。 読み始めは「シモヤマケース」の焼...
著者は森達也氏著の「下山事件(シモヤマケース)」のなかで"彼"として登場している人物。 彼の祖父をはじめとする近い親類が戦後まもなくあった会社の"亜細亜産業"に関わっており、そこで下山事件に繋がって行く。 読み始めは「シモヤマケース」の焼き直しかとも思いましたが、途中からは独自の文章となり楽しめました。 まあ、このような本の特徴として自説に都合の悪い事実にはほとんど触れないし、多少強引な論理も見受けられる。 また、自分の親族に関しての記述が多いせいか、文章に多少は鼻につくところが散見される。 戦後すぐの歴史を眺めながら、著者の推理を楽しみました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
戦後の動乱冷めやらぬ時期、「松川事件」「三鷹事件」と共に国鉄の3大事件と呼ばれる謎多き事件。いつかは読みたいと思い続けていた「下山事件」のノンフィクション。 昭和24年7月、GHQの占領下にあった日本で、国鉄総裁だった下山定則が轢死体で発見された「下山事件」。自殺説、GHQ、CIAの陰謀説、大量馘首に端を発した労働組合による殺人、ソ連による暗殺説など様々な説が取りざたされながら、今も真相は闇の中に沈み、関係者もほとんどが鬼籍に入っている。 筆者は、事件にかかわったかもしれない男の孫として、貴重な親族の証言を得ながら、これまでのジャーナリストとは違った切り口で事件を検証していく。 一人の男が殺されたというだけに留まらない、重く、深く、暗い事情が目の前に示されるとき、自分の暮らす国のこれほどの闇を知ることへの躊躇に何度か挫折しかかった。 好奇心だけでは言い表せない何かに突き動かされ最後まで読んでみたけれど、やはり真相はいまだ霧の中。ん~はっきりしない。当時、関わった数々の人物が、不審死を遂げた事実を思うと、すべてを明らかにするのは筆者とて危険なのかしら? 国を動かしているのは誰だろう?という素朴な疑問が消えない。同じ思いをグリコ森永事件のノンフィクションを読んだ時にも感じたのを思い出した。 警察の捜査はもちろん、政治家をも操る右翼やフィクサーと呼ばれる存在。GHQによる占領が終わると、経済によるある意味軍隊なき占領があり、では現在は? 関東軍、満鉄、国鉄に群がる利権、国鉄民営化構想・・・下山という一人の男の死を突き詰めていくと、戦前にまで行き着くという闇の深さに愕然とする。 そして、それは今に至るも大きくは変わっていないのかもしれない。国を動かしている力を本当には知らないんだな~と思い、知らない方が幸せなのかもしれないとしみじみ感じた読後でした。
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