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幸福な死
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幸福な死
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商品レビュー
3.4
25件のお客様レビュー
カミュの『異邦人』の…
カミュの『異邦人』のもとになったといわれる作品。『異邦人』に感動した人は読んでみても良いかも。
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休みの日に何かしなきゃと使命感に駆られることの正体を感じられた気がしました。 メルソーの幸福の追求の過程を読んで自分が幸せな休みを過ごすことで自分の人生は有意義だと正当化しようとしているんじゃないかと感じました。その一方で帰り際に感じる虚しさはこんなことしても自分の人生は幸福だ...
休みの日に何かしなきゃと使命感に駆られることの正体を感じられた気がしました。 メルソーの幸福の追求の過程を読んで自分が幸せな休みを過ごすことで自分の人生は有意義だと正当化しようとしているんじゃないかと感じました。その一方で帰り際に感じる虚しさはこんなことしても自分の人生は幸福だと言えるのか?独りで無為にどっか行くことが?と自問にも捉えられました。それはわざわざ孤独になることで女たちの存在に幸せを感じるメルソーのように、それが幸福なのかを自分で証明し続けないといけない労苦に感じました。 自分でもちゃんと読めたわけではないのでこれからより再読していきたいと思えてしまう謎の魅力があり、そこが異邦人を未だに悩みながら読んでいる理由を見つけることにもなりそうだなと根拠なく思ってます。
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アルベール・カミュが処女作として書き、生前日の目を見なかったが、あの「異邦人」のベースとなったと言われる作品。 主人公のメルソーは恋人との関係を持つ、両足の無い不具者で有り富を持つザグルーについての会話の中で金と幸福についての相関性を説かれ、自分の人生を馬鹿にされたとの思いを持つ...
アルベール・カミュが処女作として書き、生前日の目を見なかったが、あの「異邦人」のベースとなったと言われる作品。 主人公のメルソーは恋人との関係を持つ、両足の無い不具者で有り富を持つザグルーについての会話の中で金と幸福についての相関性を説かれ、自分の人生を馬鹿にされたとの思いを持つ。 ザグルーを射殺したことにより、その富を奪い取り、富による幸福を目指し、放蕩をする。最終項に於いてメルソーは死に至るが、奪った富により得た幸福な生は、その死を幸福にしたか、決定的な彼の言は無いので、読者に委ねられる。 カミュがまだ若くその生活に貧困があった事から求めを小説の中で描きたかったのだろうけど、「異邦人」ほどの哲学性は残念ながら見つけられなかった。但し文体の煌めきはこの頃から際立ってはいると思った。
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