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玉藻の前 岡本綺堂伝奇小説集其ノ1
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 原書房/ |
発売年月日 | 1999/06/20 |
JAN | 9784562032020 |
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玉藻の前
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商品レビュー
4.3
7件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
奥付を見ると1999年の第1刷、なぜか購入以来20年近くもちゃんと読むことのないままうち置かれていた本書を、今さらながらに通読した。 なぜこれほどの名著を積んでおいたのだろうか…。 広く知られる古典の妖怪物語を岡本綺堂氏が再編したものだが、素晴らしいアレンジと言う外ない。 およそ100年も前に書かれたとは思われぬほど読み易く、それでいて流麗としか形容のしようがない見事な文章が独特の心地よいリズムを保ちながら綴られており、さぞ壮大な絵巻を堪能したものだ…と読後に嘆息していると、なんとこれが僅か221ページに収められているとは! 恐ろしいまでの完成度。 それを知るのが本当に遅まき過ぎて、誠に恥ずかしい。 他の九尾の狐伝説には登場しない千枝太郎という人物を登場させ、玉藻との道ならぬ恋物語としての筋も一本通しているが、これがまた終いに至るまで美しい。 まさに足すところも引くところもない、完璧な作品だ。 玉藻の魂は旅を続けながら長い時を生き、今も世界のどこかで妖魔として存在しているのではないだろうか…、そんな夢想もしてしまう。
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綺堂さんの「初めて本」 玉藻の前の妖しい魅力が読者の自分にもオーラのように降りかかってくるようでした。
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那須高原の殺生石伝説でも有名な「玉藻の前」の故事を岡本綺堂が妖しくもせつない恋物語へと昇華させた傑作です。 正体が九尾の狐という妖怪である玉藻の前の妖艶な魅力にとらわれた主人公の陰陽師が、妖怪とわかったあとも恋焦がれ、苦しみ続けるという内容なので、はっきり言うと男性目線です...
那須高原の殺生石伝説でも有名な「玉藻の前」の故事を岡本綺堂が妖しくもせつない恋物語へと昇華させた傑作です。 正体が九尾の狐という妖怪である玉藻の前の妖艶な魅力にとらわれた主人公の陰陽師が、妖怪とわかったあとも恋焦がれ、苦しみ続けるという内容なので、はっきり言うと男性目線です。女性には受けないかもしれません。 でもこんな経験をしている男は意外と多いと思います。 (こんな経験ばっかりだった気がする…) 谷崎潤一郎の『痴人の愛』の主人公と似ています。 『痴人の愛』がすごく好きで、しかも伝奇小説が好きな方は是非!
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