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どくろ杯
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どくろ杯
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商品レビュー
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29件のお客様レビュー
どくろ杯のタイトルに惹かれて、まえから読みたかった本をブックカフェで見つけ購入した 1928年、詩人が33才のころから足掛け7年の妻との放浪を40年越しの自伝第一作 いくら行き詰まってたとしてもそんなにあっさりと上海やら香港、シンガポール、ジャワなどへゆけるものかと驚く 熱に浮か...
どくろ杯のタイトルに惹かれて、まえから読みたかった本をブックカフェで見つけ購入した 1928年、詩人が33才のころから足掛け7年の妻との放浪を40年越しの自伝第一作 いくら行き詰まってたとしてもそんなにあっさりと上海やら香港、シンガポール、ジャワなどへゆけるものかと驚く 熱に浮かされたように読了した 最終目的は花の都パリを目指して 当時の落ちぶれゆく帝国の悪臭が伝わってくる 国のかたちは激変しても 100年経っても日本人も中国人もあまり変わってないような気もする
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大正期の詩人が妻と共に上海へ旅立つ話。 子供を日本において、金もあまりなく上海に行ってしまうクレイジーな筆者が、当時の混沌とした上海の生活を描く。 改行が少ない文字がびっちりの本だが、美しい文体でなせまか読めてしまう。
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自伝三部作の第一弾。 詩集『こがね蟲』でデヴューをかざるも、先ゆきが見通せない境遇にあった著者が、妻となる森三千代と出会い、彼女とともに上海へわたり放浪生活を送った経緯をつづっています。 関東大震災のあと、画家の卵だった牧野勝彦のさそいにおうじて彼のいる名古屋に寄宿することに...
自伝三部作の第一弾。 詩集『こがね蟲』でデヴューをかざるも、先ゆきが見通せない境遇にあった著者が、妻となる森三千代と出会い、彼女とともに上海へわたり放浪生活を送った経緯をつづっています。 関東大震災のあと、画家の卵だった牧野勝彦のさそいにおうじて彼のいる名古屋に寄宿することになった著者は、文学や芸術に傾倒する若い仲間たちに囲まれて暮らしていたところ、牧野から三千代を紹介されます。女流詩人となることに願っていた彼女は、『こがね蟲』によって詩壇に登場した著者に寄り添うことになったものの、貧乏な生活は彼女のあこがれていたものとは異なり、著者のもとを出てしまいます。しかし著者は、そんな彼女に対する瞋恚ですらも、デカダンスのなかに溶かしてしまい、彼女のほうもそこから飛び立つこともできないまま、二人は上海へと旅立ちます。 「いずれ食いつめものの行く先であったにしても、それぞれニュアンスがちがって、満州は妻子を引きつれて松杉を植えにゆくところであり、上海はひとりものが人前から姿を消して、一年二年ほとぼりをさましにゆくところだった」と著者が語る上海で、著者たちはそうした境遇の日本人たちと交わりながら、異国での放浪生活をつづけます。
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