精神世界の教えを物語形式で表現している作品です。同じような形式では、エンリケ・バリオス「アミ　小さな宇宙人」シリーズがＳＦ、ゲリー・ボーネルの「ビュイック・ドライバー○○の叡智」シリーズが自叙伝ですが、ジェームズ・レッドフィールド氏はアドベンチャーです。 題名から、物語形式だとは全く思っていなかったので、読み始めたときは面食らったのですが、精神の進化のステップを予言という形で９段階に分け、はらはらどきどきストーリーの展開の中で１段ずつ気づかされていく、その絶妙な手法に手玉にとられてしまいました。 まあ、単純な物語としても非常に面白いものに仕上がっていると思います。是非一読を。

「聖なる予言」は主人公が冒険をしながら、 スピリチュアルな進化していく物語。 ペルーの森林で古代文書がみつかった。 その古代文書には、人間の意識を改革する知恵が 記されているという。 フィクションだけど、 著者のジェームス・レッドフィールドが、 自身の自己発見の経験をもとにした スピリチュアルな進化のための 第１の知恵から第９の知恵が紹介されている。 この物語は、著者が実際にペルーに旅行に行った時に、 古代文書のことを耳にしたことがヒントになっているのだそう。 物語としても面白いし、主人公と一緒に、 意識の改革に取り組むことが出来る本。 「聖なる予言」は３部作の第１作目で、 物語は「聖なるヴィジョン　第十の予言」、 「人生を変える力　第十一の予言」と続いていく。

スピリチュアルな教えを冒険フィクション小説として書いている珍しいタイプの本。 物語の流れも良く、普通に小説としても楽しく読める。 スピリチュアルに免疫のない人にも最適。 ここまでの内容を書くには、単なる自己啓発だけでなく、はっきりとした覚醒や宇宙からのサポートがないとできないと思う。 それだけに真実に近い内容と言っていいと思う。 が、地球上の生物の進化論のところについては、一般科学論と同じで、私が個人的に支持しているスピリチュアル論と違うので、その部分だけやけに嘘くさく見えてしまった。 さらに心理学的な部分もあり、内容的には一理あるし、納得なのだが、やはり少し違う気がしなくもない。 違うというより、それだけではない、もっと深い理由と意味がある、そう思えてならないので、少し内容が浅く感じてしまう。 しかし全体的には非常によく出来ており、今迄個人的に培ってきた気付きの内容が整理できる、よい本だと思った。 続編もぜひ読んでみたい。