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フランス・ルネサンスの人々 岩波文庫

渡辺一夫【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店/
発売年月日 2002/07/11
JAN 9784003318812

フランス・ルネサンスの人々

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商品レビュー

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2023/12/29

宗教改革の嵐吹き荒れる16世紀フランス、それぞれの立場で時代と格闘した12人の生涯を辿りながら、ユマニスムという確固たる精神のかたちを浮き彫りにした名著である。著者渡辺一夫は言う。「ユマニスムとは思想ではない・・・人間が人間の作った一切のもののために、ゆがめられていることを指摘し...

宗教改革の嵐吹き荒れる16世紀フランス、それぞれの立場で時代と格闘した12人の生涯を辿りながら、ユマニスムという確固たる精神のかたちを浮き彫りにした名著である。著者渡辺一夫は言う。「ユマニスムとは思想ではない・・・人間が人間の作った一切のもののために、ゆがめられていることを指摘し批判し通す心にほかなりません。・・・あらゆる思想のかたわらには、ユマニスムは、後見者として常についていなければならぬ・・・」思想なしで生きられないのが人間の性ではあるが、思想の奴隷になることだけはすまい。それを見届けるべく監視するのがユマニスムである。 読者にこのユマニスムの意義を強く確信させるのは、カルヴァンと彼を取り巻く人々の波瀾に満ちた軌跡であるだろう。動脈硬化に陥ったカトリック教会に対し、「それがキリストと何の関係があるのか」と反旗を翻したのがプロテスタントであり、カルヴァンはその最も先鋭な闘士であるが、その過程において、自ら批判した相手に勝るとも劣らぬ苛酷な恐怖政治を招き入れてしまう。思想に憑かれた人間の悲劇であり、ある意味では喜劇とさえ言える。 渡辺のユマニスムの甘さをあげつらうことはやさしい。ガンディーの如き苛烈な非暴力・不服従の覚悟を伴わぬ微温的な平和主義はその一つかも知れない。また本書は渡辺が対峙した政治状況への過剰な思い入れが投影された作品であることも否定できないだろう。だが評者は上に掲げた渡辺のユマニスト宣言には満腔の賛意を惜しまない。それは徹底した懐疑に貫かれつつも、決して人間への希望を失わない強靭な精神と言える。幾多の批判にもかかわらず、永く読み継がれるべき洞察を散りばめた本書はまさしく古典の名に値する。渡辺のユマニスムをより深く理解するためにも『 狂気について―渡辺一夫評論選 (岩波文庫) 』を併せて読まれることを勧める。

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2023/12/22

岩波文庫 渡辺一夫 「 フランス ルネサンスの人々 」 ルネサンス期(16世紀)のフランス宗教戦争の渦中にいた人々を取り上げ、ユマニストの持つ人間観やユマニストが理想とする人間像を明らかにした本 人間同士が同一の神の名において殺戮しあう宗教戦争の愚劣さのなかで「それは、...

岩波文庫 渡辺一夫 「 フランス ルネサンスの人々 」 ルネサンス期(16世紀)のフランス宗教戦争の渦中にいた人々を取り上げ、ユマニストの持つ人間観やユマニストが理想とする人間像を明らかにした本 人間同士が同一の神の名において殺戮しあう宗教戦争の愚劣さのなかで「それは、キリストと何の関係があるのか」という問いをユマニスム精神の根本と捉えている 序章の「自由検討の精神」についての論考は 現代における異文化理解にも通じる名文。「自由検討の精神は〜人間が心して持つべき円滑油のごとき、硬化防止剤のごときもの」 〈手〉〈理性〉〈言葉〉とは、人間の三大属性として、自然のなかで社会を結成してゆく人間生活の根本にある ユマニスムこそ、必ず我々が知らずのうちに陥っている偏見を超克し〜一段と高いところに我々を導いてくれる 真の文明とは、人間の懈怠と無思慮にさからう人間的な意志であり、異端者とは、その間に現れる使徒である ユマニスムは思想ではない〜人間が人間のつくった一切のもののために、ゆがめられていることを指摘し、批判し通す心である 狂信や暴力による歴史の進行と打開は人間としては楽であり、ユマニスムによる地味な前進打開は、人間全体の深い変革を求めているだけに、苦しい仕事になる

Posted by ブクログ

2022/05/16

古典学者ギヨーム・ビュデ 外科医アンブロワーズ・パレ 陶工ベルナール・パリッシー 宰相ミシェル・ド・ロピタル 占星術師ミシェル・ノートルダム(ノストラダムス) 出版屋エチエンヌ・ドレ 東洋学者ギヨーム・ボステル 王公アンリ4世 神学者ミシェル・セルヴェ 教祖ジャン・カルヴァン 教...

古典学者ギヨーム・ビュデ 外科医アンブロワーズ・パレ 陶工ベルナール・パリッシー 宰相ミシェル・ド・ロピタル 占星術師ミシェル・ノートルダム(ノストラダムス) 出版屋エチエンヌ・ドレ 東洋学者ギヨーム・ボステル 王公アンリ4世 神学者ミシェル・セルヴェ 教祖ジャン・カルヴァン 教祖イグナチウス・デ・ロヨラ 神学者セバスチャン・カステリヨン 16世紀を生きたほぼ同時代人。 最後のカステリヨンの文末が全てを語ろう。

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