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エレファントヘッド

白井智之(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 KADOKAWA
発売年月日 2023/09/26
JAN 9784041141786

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商品レビュー

3.8

142件のお客様レビュー

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2024/05/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

あらすじも知らないまま読み始めたことが幸いして、スリリングな時間を過ごせた。 しばらく読んでいて、「こういう感じの話かな」とジャンル分けしようとしても、先に進めばどんどん覆されていくのが新鮮な体験だった。どういう物語なのかを無意識に振り分けて読んでしまうのだけれど、この小説はそういうジャンルにとらわれない面白さがあった。 最初、彩夏に言い寄っていると文哉に勘違いをされたくだりがあったけれど、話を追っていくとあながち間違いでもないのがリアルだと思った。他人からの印象って馬鹿にできないものだと思う。 よく練られた構成で、伏線がたくさんあり、何パターンも用意されている推理は読み応えがあった。分岐を理解しながら話についていくのに必死だったけれど楽しかった。 自分の罪を自分が暴くって面白い。こんな展開になるとは思わなかった。善悪の基準がなく頭の切れる象山だからこそ、分岐した自分たちを信用できないのも頷ける。たとえ力業でも自分の望みが叶えられれば他はどうでもいい、という強固な意思には傲慢さが全面に出ているけれど、この異様な物語の主人公としては最適だった。 最後の最後まで追い詰められてシスマの泥沼にハマっていく象山が、ラストを飾るのに相応しい姿だと思った。

Posted by ブクログ

2024/05/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

特にネタバレ厳禁作品と聞いてあらすじすら読まずにそのまま読了! 主人公の如く語り出した人物が精神病患者だし、ヒロインらしきアヤカは爆死してしまうし、読み始めの惹きの強さがいい。 次の章にはあかやは生きてるし象山先生が語り手になっており回想か?先生心配性っぽいな、先生頭いいな、先生開示請求のために人轢いたな…と思ってたら人殺しが自然に始まり、あまりに自然すぎてそのページを読み終わってから「え」と声が出た。 そこから語り手だからこそ当然のように、両親との過去、殺人の経歴、性欲発散のための暴行拉致強姦、遺体処理のために脅し、血のつながった娘への劣情などが明かされる。 本当に倫理観のない主人公だし、頭の良い倫理観がないやつ同士で話しているためサクサクと会話は進むがその分ツッコミ役を読者が担うことになり、思わず笑ってしまう部分もあった。 同じ自分から生まれたとはいえ結局は自分すらも私物化して利用する、自分が有利に立つなら裏をかいてやろうという価値観が全世界線の象山にもあって、巧妙で盛大な足の引っ張り合いをみているようだった。 裏島なんかありそう…とか、この流れで犯人いないはないよな…がわかっても、ギミックも含め特殊すぎる内容なので推理はお手上げだった。読みながらわかった人いるのだろうか。 エレファントヘッドという題名、表紙を噛み締める内容だった。 読了後、トリックが理解しきれない部分があったので再度読んだが、強制性交の指名手配は確かに名前や詳細は記載されていなかったし、誤認するよう誘導されてた。 刑事が雑談で話す事件や多重人格者のことや、裏島が診察で話す悪魔や能力の話も読み直すと面白い。 象山のキャラもかなりキショ面白くて好きだしエンディングも納得、死亡シーンもグロさもありながら劇的に描かれていてよかった。 特殊ギミックの中でも読みやすい文体と図解やまとめを定期的に挟んでくれるおかげで、読書初心者の私でも置いてけぼりにされたり読むのが疲れることがなかった。 この小説書ける人の脳がどうなってるのかも気になってしまう。

Posted by ブクログ

2024/05/13

恐山は「悪魔が小説を書いたらこうなる」と評していたが、まさにその通りで、それ以上の感想が思い浮かばない

Posted by ブクログ

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