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心淋し川 集英社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2023/09/20 |
JAN | 9784087445657 |
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商品レビュー
4
29件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
本当に、本当に素晴らしい物語でした 全ての短編であっ、と驚きがあり、がらりと見えていた景色が変わり涙が溢れていました 心に沁み入る切なさと温かさが共存していました 本書は、江戸の淀んだ心(うら)淋し川の辺りにできた、吹き溜まりのような心町に住み着く、いろいろなことから逸れて行き場を失ったような貧しい人々が織りなす暮らしを描いた連作短編集、時代小説です 最近ぼくが手にとる本が、壮絶に苦しい現実を突きつけられるような話が多くて、もちろん学びもあるのだけど、現実もしんどいのに、フィクションまで苦しいの読むのしんど、とか思ってました(自分で勝手に選んでるだけやん!ってツッコミも甘んじて受け入れます、そういう本も大好きなのです) でも、やっぱりぼくはこういうまた違った苦しみといいますか…、直向きに懸命に生きる人が励まされるこういう本を読んでいたいんだなと改めて気づくんですね この短編に登場する主人公たちはみんな苦しい、いろいろなことが上手くいかず、虐げられて腐っている、下を向いて諦めていたりもする でも、だから人の苦しみにも人一倍敏感なんでしょうか 自分の苦しみって、主観的なもの、経験することだから、人と比べるのは無意味といえば無意味だし、他人の苦しみはわからないですよね、ほんとのとこは でも、人の苦しみを想像し慮ることはできる 人一倍苦しんだ人はその度合いも強いのかな、と思うんです そしてこの物語に出てくる主人公は、誰かのために苦しみ涙を流すことができる人たちだった、それがぼくの心に響いて共鳴して涙があふれたのだと思います この世に尊いものがないのなら、人の存在価値はない そんなことを山本周五郎さんも仰ってたとか 宮部みゆきさんの時代物みたいなとても豊かで、淋しい優しさに溢れていて、読んでいる間ずっと胸が苦しかった、それが本当に幸せでした 直木賞受賞きっかけで手に取ろうと思いましたが、はたして手に取って本当によかったです きっと、またしばらくしたら読み返してしまうと思います もうひとつ この物語には印象深い台詞や言い回しがいくつも出てきて、そこもぼくは好きでした その中のひとつを引用させてください 弱い稲次も、儚げなるいも、守ってやらねばならない存在だった。守られていたのは、実は自分の方だったと、稲次が死んでから思い知った。こんな情けない男を、ふたりはあてにして頼ってくれた。おかげてどうにか、立っていられた。
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やっぱり面白い。 短編でそこそこ盛り上げて、ラスト1話でガバリと引っ掻かれました。 西條さんと宮部みゆきの時代ものは、ホントにふとした時にその場に飛んで行けるような現実感が伴って、思わずリアルに感じてしまうのはなんでなんだろう。 生きたこともない時代なのに、 わかるのよ、長...
やっぱり面白い。 短編でそこそこ盛り上げて、ラスト1話でガバリと引っ掻かれました。 西條さんと宮部みゆきの時代ものは、ホントにふとした時にその場に飛んで行けるような現実感が伴って、思わずリアルに感じてしまうのはなんでなんだろう。 生きたこともない時代なのに、 わかるのよ、長屋の差配さんの雰囲気が。 西條さん、わたしよく西加奈子さんと間違えて読んで、あ!またやっちまったって思うこと多いんだけど、他の人そんなことないんだろうか? 西加奈子さんのはイマイチ入り込めないのよ。 だから、読んでて?あれ?あれー?なんかなー? あー!ー!!!!!!間違えた!!!!!西條ナカさんと間違えた!!!!!!! って何回か間違えて読んだ本あんだ。 なんかタイトルの付け方とかも似てる気がするんだよなぁ。表紙の雰囲気とか。 全然違うくしてもらえないだろうか。笑 いや、名前、全然違うんだけどね。 わたしがちゃんと覚えればいいんだけどさ。笑 毎回、ちゃんと調べるような癖はついたけどさ。 千年鬼と人、ゴメスの人!って! ホント、西條さんの本面白いから、おススメしまくります。 #ゴメス #また違うの読もうーっと #千年鬼 #2冊目買ってプレゼントした #そのくらい面白かった #泣けた #今回もラストでやられます #背中をズバッとやられるよ #気をつけろ! #あー面白かった
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こころさびし、ではなく、うらさびし、と読む。 根津近くの小川を心淋し川というらしい。 遊郭の界隈と裏腹に寂れたボロ裏長屋の人情もの。連作短編。 一作一作、独立しているが、一本通る柱があり、最後にさりげなく収束。 哀歓とちょっと背筋が冷える話と、バリエーション豊か。 直木賞受賞もさ...
こころさびし、ではなく、うらさびし、と読む。 根津近くの小川を心淋し川というらしい。 遊郭の界隈と裏腹に寂れたボロ裏長屋の人情もの。連作短編。 一作一作、独立しているが、一本通る柱があり、最後にさりげなく収束。 哀歓とちょっと背筋が冷える話と、バリエーション豊か。 直木賞受賞もさすがです。 しみじみした。
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