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犬も食わない 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2022/12/23 |
JAN | 9784101044514 |
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犬も食わない
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商品レビュー
3.5
58件のお客様レビュー
恋愛小説では逆に珍しい? 出会ったきっかけは覚えていても惹かれ合った理由は覚えていない。 いや、正確にはちゃんと惹かれあって確認して始まったわけでもないので思い出せる部分が無いのかもしれない。 始まりが燃え上がって始まった訳ではない不細工な恋愛は散り際が一番、色濃くなったりも...
恋愛小説では逆に珍しい? 出会ったきっかけは覚えていても惹かれ合った理由は覚えていない。 いや、正確にはちゃんと惹かれあって確認して始まったわけでもないので思い出せる部分が無いのかもしれない。 始まりが燃え上がって始まった訳ではない不細工な恋愛は散り際が一番、色濃くなったりもする。 二人のだらしがない恋愛のような感情には、類似する経験をした事があり、どこにでもあるリアルな恋愛ってこうかもな。 と時折り共感しながら読み進めることが出来た。 --------- カップルの変哲もない日常を男性目線(大輔)と女性目線(福)で書かれる尾崎世界観と千早茜の共作の作品。
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同棲ケンカップルの日常が、彼女と彼氏それぞれの視点から綴られています。 作家さんお二人の共作ということで、お話によって文体が全く違うのが、なおさら福(彼女)と大輔(彼氏)が別人格であるという実感がありました。 特徴が無い絵柄のジグソーパズルを何となく惰性で嵌め込むような、微妙に...
同棲ケンカップルの日常が、彼女と彼氏それぞれの視点から綴られています。 作家さんお二人の共作ということで、お話によって文体が全く違うのが、なおさら福(彼女)と大輔(彼氏)が別人格であるという実感がありました。 特徴が無い絵柄のジグソーパズルを何となく惰性で嵌め込むような、微妙に食い違う二人の生活は、主義も習慣も噛み合わなくて、それがどんどんストレスになり、最後にドカンと爆発(彼女のほうが)してしまいます。 読者は喧嘩する二人の間に挟まれて、それぞれの話を聞かされているような感覚に近いといいますか。 喧嘩に至った理屈が交互に語られるのですが、ほとんどの場合は大輔のズボラさが福をキレさせているので、概ね福に同情の余地ありかもしれません。 でも、どうしてか、大輔の面倒臭がりでダメな性格が どこか憎めず、最後のエピソードで彼女に宛てて書いた手紙が予想外に切なくて、目で追いながらつい泣きそうになりました。 福が大輔に絆されてしまう理由が少しだけ、分かった気がします。 全体的に、人間同士のぶつかり合いが泥臭く身近に描かれているようなお話なので、恋愛小説らしからぬ、ぜんぜんキラキラしてないところが、逆に私には好ましいと感じました。 そんなわけで、恋愛のキラキラした心の機微ではなく、圧倒的に不平不満やイライラが描かれていますので、それが面白いと感じるかどうかは個人の好みかなと思われます。私は最後まで楽しく読むことができました。
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最初に言っておくが、これは純愛を描いた小説ではない。変わらなきゃと思いつつ変われないまま続いてしまう日々、これが現実だよなという。 最後、これで終わり!?と少しモヤモヤしたけれど、福と大輔らしいのかなと思い納得した。
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