コロナが流行るずっと前の話。ある飲み会でわたしの隣に座ったMちゃん(当時34歳)は、中川翔子似の目がくりくりした可愛らしい子で、大層ぼっちゃりしていたものの、男性に人気がありそうな女の子だった。どうしても子どもが欲しいから、絶賛婚活中で今度婚活パーティーに行くんだと意気込んでいた。相手に求めるのは経済力は勿論、そして自分より絶対年下であること。できれば20代が望ましいと言っていた。30代後半以上のおっさんは汚いし、気持ち悪いからだそうだ。そしてMちゃんは、パーティーで全然相手にされなかったらしい。彼女曰く、結局男は20代の若い女にいってしまうのだと怒りまくっていた。 年齢にこだわる女性が年齢が理由で完敗するのは因果応報なのだろうか。 今はどうしているのかな。 さて、この本は４つの婚活にまつわる話。 １話目は『理想の男』。 地元の小さな結婚相談所に登録した女性が、素敵な男性を紹介されて結婚まで話が進むんだけど、実はその男性が過去にここで紹介されて付き合った女性は、すべて死亡していたことが分かる。結構不気味で最後まで面白く読めた。その後の話もこういうダークな感じでいくのかと思いきや、次の『婚活マニュアル』は少し可笑しみを含んだ話で、それ以降も全部テイストが違うのがいい。 すぐ読めちゃうので、隙間時間に読むのにうってつけだ。 『リケジョの婚活』は、昔テレビで不定期にやっていた『ナイナイのお見合い大作戦』を彷彿とさせる。 その番組内で、参加した女性たちがお気に入りの男性の実家を訪問するというイベントがあった。人気がある男性の家には入りきれないほど多くの女性が集まり、そうでない男性の家の座卓には両親と本人しか座っておらず、たくさんの料理が手つかずで並んでいる様子が映った。それがわたしは本当に本当に本当に嫌で辛くて、観るのを止めたことを思い出した。

読みやすくて面白かった。 婚活短編集でどれも最後にどんでん返しあり。 理想の男は騙された。怖。 リケジョの婚活はまんまお見合い大作戦だった。最後はゾゾゾ。綿密に計画している女性は恐ろしいな、と思った。 代理婚活の最後が良かった。