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赤い砂を蹴る

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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2020/07/13 |
JAN | 9784163912363 |
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赤い砂を蹴る
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商品レビュー
3.4
20件のお客様レビュー
母を亡くした千夏と、アル中の夫を亡くした母の友人芽衣子の2人が芽衣子の故郷のブラジルに旅する場面から物語は始まる。千夏には父親違いの弟がいて、その子もまた早逝している。ブラジルの日本人コロニアルを舞台に千夏の心は過去の想いと現実の狭間で揺らいでいる。お互い喪失感を共有する2人の関...
母を亡くした千夏と、アル中の夫を亡くした母の友人芽衣子の2人が芽衣子の故郷のブラジルに旅する場面から物語は始まる。千夏には父親違いの弟がいて、その子もまた早逝している。ブラジルの日本人コロニアルを舞台に千夏の心は過去の想いと現実の狭間で揺らいでいる。お互い喪失感を共有する2人の関係が丁度良い距離感を出している。ザクザクと蹴り出すブラジルの赤い土がリアルでそこだけが未来を示す様だった。作者が津島裕子、太宰治の流れとは知らなかった。
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全体的に薄暗い雰囲気の本で、読んでいると気が滅入ってくる。男性との死別した女性像、女性差別、性被害などが絡んでくるテーマなので、読んでいてしんどくなる。場面転換も頻繁で、似たような経歴を持つ女性たちの、それぞれの思い出が重なるように描かれているのだろうが、それが却って読み進める際...
全体的に薄暗い雰囲気の本で、読んでいると気が滅入ってくる。男性との死別した女性像、女性差別、性被害などが絡んでくるテーマなので、読んでいてしんどくなる。場面転換も頻繁で、似たような経歴を持つ女性たちの、それぞれの思い出が重なるように描かれているのだろうが、それが却って読み進める際の混乱を呼び、今の場面が回想なのか現実なのか分からなくなって集中できない。 風景描写が丁寧で、人物の心情や情景が伝わってくるのは良いと思う。
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悲しい、寂しい、などの直截的な言葉を使わずに喪失感を浮き彫りにしているような。その喪失感は希望と裏腹のもの。そして喪失は何かが存在したことの証明。 私は母を失い、母の友だちの芽衣子さんは夫を失った。私と芽衣子さんは、芽衣子さんのふるさとブラジルに一緒に旅する。芽衣子さんにとっては...
悲しい、寂しい、などの直截的な言葉を使わずに喪失感を浮き彫りにしているような。その喪失感は希望と裏腹のもの。そして喪失は何かが存在したことの証明。 私は母を失い、母の友だちの芽衣子さんは夫を失った。私と芽衣子さんは、芽衣子さんのふるさとブラジルに一緒に旅する。芽衣子さんにとっては帰郷の旅。 母が亡くなってから親交を深めた芽衣子さんとの関係は、母の喪失で得られた希望。 赤い砂で象徴されたブラジルという異国は母が訪れたかったところでもあり、巡礼地のような、また再生の地となるような予感をさせて終わる。 私も芽衣子さんも、それぞれ故人との思い出を語り合い、それがなによりの弔いとなっている。 いわば鎮魂の物語だった。 石原燃さん、津島佑子の娘、太宰治の孫ということでずっと読んでみたかった。 体験に裏付けられたような物語という感じがした。
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