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少女葬 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2019/04/26 |
JAN | 9784101012810 |
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商品レビュー
3.9
56件のお客様レビュー
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結局は《運》なのだ。 彼女が生き延びたのも 彼女があんな目に遭ったのも 「彼女だから」というわけではなく 誰と出会ったか どんな言葉を吐いたか 神様はいたのか そう、全ては運なのだ。 どちらがどちらの道に行ってもおかしくなかった。 私が今、こうして暖かい部屋の中で 本を読んでいられるのも《運》が良かったから。 それを噛み締めて、生きていかなければならない
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社会派小説?なのかな…あまり読んだことないタイプだったので初めは読み進めるのに苦労しましたが、後半からはノンストップ。苦境から自力で抜け出して普通の幸せを手に入れた主人公と、目先の贅沢や楽しみに飛びついた結果残酷な最期を迎える友達の対比が上手い。ところどころご都合主義というか、そ...
社会派小説?なのかな…あまり読んだことないタイプだったので初めは読み進めるのに苦労しましたが、後半からはノンストップ。苦境から自力で抜け出して普通の幸せを手に入れた主人公と、目先の贅沢や楽しみに飛びついた結果残酷な最期を迎える友達の対比が上手い。ところどころご都合主義というか、そんな上手くいく?という点が特に主人公側にあったけど、それもこの落差を目立たせるためと捉えることもできるかな… 何より怖いのはこの話に出てくるようなビジネスが実際に行われているということだと思った。弱者につけ入る大人はいなくなって欲しい。
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とあるシェアハウスの劣悪な環境のなかで寝食を共にした2人の少女。別れからしばらくして、うち1人は壮絶なリンチの果てに殺されてしまうが、もう一方の少女は幸せとも形容できる生活を手に入れる。もといた場所は同じだったはずなのに、何が2人の道を分けてしまったのか。 冒頭で2人の名前は書かれておらず、どちらがどちらかの少女なのかはわからなくなっている。あとがき(解説?)にこれは2人はいつ立場が入れかわってもおかしくなかったということを暗に表現しているとあり、そういうことかぁとどこか納得できた。作中に『弱さは罪、馬鹿は罪』という言葉があるが、原因は全て彼女にあってしまうのだろうか。 ラストシーンでは物語が2人の目線で交互に描かれ、その間の落差、溝みたいなものが浮き彫りになっていく。もう辛い。しかし、次の展開が気になって目が離せず、最後まで一気読みしてしまった。文章は読みやすいが決して軽いわけではなく、読みごたえがある。とても面白い一冊だと思う。
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