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ユリイカ 詩と批評(2014年12月号) 百合文化の現在

青土社

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 青土社
発売年月日 2014/12/01
JAN 9784791702800

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商品レビュー

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2016/01/17

百合について、時に文学史的に、時にクィア理論的に、或いはもっと娯楽的に、と様々な観点から語られる。本文も数多のポップカルチャーを絡めて書かれており、百合入門(?)のためのメディアガイドもついていたため、気楽に読めた。百合とされるアニメについて理論的に分析した文も多いので、考察厨も...

百合について、時に文学史的に、時にクィア理論的に、或いはもっと娯楽的に、と様々な観点から語られる。本文も数多のポップカルチャーを絡めて書かれており、百合入門(?)のためのメディアガイドもついていたため、気楽に読めた。百合とされるアニメについて理論的に分析した文も多いので、考察厨も楽しめると思う。 最も印象に残ったのは「百合は"出来事"」という考え方。あくまでも一瞬の出来事であるから、それ一つでセクシュアリティを決定するのは性急である、と。且つこの論は、百合に限らずBLやヘテロであっても適用されるものだという。これはLGBT界隈の常套句「セクシュアリティよりパーソナリティ」に通ずるものがある。 もう一つは「百合の可能性」について。『ゆるゆり』のようなライトな接触こそが百合であり、他の『百合姫』作品はガチレズ、そんなものは求めていない! と嘆く人々。『ゆるゆり』の描くものはあくまで百合の一形態でしかないのに、いつしか百合の定義となってしまった。しかし百合はもっと幅広い可能性を持っていてほしいという。ここからは持論になるが、昨今はカテゴライズ隆盛社会とでも言おうか、カテゴリーを定め、既存の事物をそのカテゴリーの中に押し込めていく。しかもそのカテゴリーは大変な勢いで細分化されていく。その概念はこのカテゴリーには入らない、別枠にしろ、とどんどん切り分けていくのだ。カテゴリーを創作(細分化)していく彼らにしてみれば世界を秩序立てようとしているのだろうが、結果は混沌とした単語の濁流である。不毛だ。もっと単語一つに込められた寛容性や可能性を尊重すべきではないか、などと思う。そういった意味で、百合とガチレズの線引きについて興味深く読んでいた。 最後に、孫引きになるかと思い引用欄には書かなかったが、印象に残った文をひとつ。 “たとえば、十三歳から十七歳までの美しい姉妹の連続自殺を「僕たち」という曖昧な一人称複数形で描くジェフリー・ユージェニデスの『ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹』のセシリアは、自殺未遂を咎める医師に「先生は十三歳の女の子だったことなんてないでしょう」と言い放ってこの世を去る。”(190頁) 書きそびれていたがこのように少女論もいくつか掲載されているので、サブカルチャー傾倒者は読むといい。

Posted by ブクログ

2015/11/08

 今日、女性同士の親密な絆を示す言葉として「百合」というキーワードがある程度の市民権を得ている。  また、いわゆるLGBTの事柄についても、良かれ悪かれ話題になりつつある。  しかしながら、否、だからこそ、改めて百合とは何なのか?ということを、あるいは、文芸作品が人と人との絆(...

 今日、女性同士の親密な絆を示す言葉として「百合」というキーワードがある程度の市民権を得ている。  また、いわゆるLGBTの事柄についても、良かれ悪かれ話題になりつつある。  しかしながら、否、だからこそ、改めて百合とは何なのか?ということを、あるいは、文芸作品が人と人との絆(もちろん、そこには百合も含まれる)をどのように描き出してきたのかについて考える必要性があるのではなかろうか。  本書は、上記ののような「百合論」を考えるきっかけになる本だと私は思う。

Posted by ブクログ

2015/10/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ユリイカ百合特集というなんというかダブルミーニングというか。違うか。 とりあえず図書館で斜め読み。 ・今野緒雪のインタビュー。 「最初は、百合って「女同士の恋愛」のことだと思っていました。でも、私の作品は「恋愛」と言われると、ちょっと違う。だから私の作品が「百合」と言われるのなら、その言葉がさすのはとても大きくなりますよね」 とか、マリみては百合の火付け役とも言われたりしますけれど本人はあんま意識してなくて、むしろBL談義から生まれましたーなんて言ってたりした。 ・綾奈ゆにこのインタビュー。 ちょっと重いというか生っぽい話が好きなので、きんモザはめちゃくちゃ鬱憤たまったんですよねー。その鬱憤が吐き出されたのがろこドルなんですーちょっと百合っぽくなっちゃったんかな笑、ってな感じのことを言っていて確かにそんな感じだったと。逆にきんモザ2期は結構突っ込んでましたね、とか思いました(綾奈ゆにこ脚本回ではありませんでしたが) ・「吉屋信子から氷室冴子へ 少女小説と「誇り」の系譜」嵯峨景子 ものすごい少女小説の矜持にこだわってるなと、そこらへんは引用の方にもいれましたが。『ライトノベルから見た少年/少女小説史』の影響を受けている、というか与えているというか。「少女小説からどんどん小説の部分が抜け落ちて行って、少女の部分だけが商品化されていった」という氷室の思いを継承し、昨今の現状を嘆いているようにも見えます。大橋氏が少女小説をライトノベルに組み込みたくないという主張をするのもある意味わかるというか。ここら辺はきんモザとかそこらへんのものに対してなのかもしれませんね。 ・「同じ物語なのになせレズビアンが疎外感を味わうのか『LOVE MY LIFE』映画版の謎を分析する」溝口彰子 原作と映画版で削られた描写が――「男でも女でも彼女を好きになった」→「ちゃうわ、女としてのアイデンティティを持った彼女を好きになってん私」(意訳)という描写が――レズビアンの評価を得ていたのだという主張、そして青い花完結につき実写化される際にそういった描写が削られないように、という。 上記のあたりの記事が個人的にはぐっと。

Posted by ブクログ

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