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虫とけものと家族たち 中公文庫

ジェラルド・ダレル(著者), 池澤夏樹(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社
発売年月日 2014/06/23
JAN 9784122059702

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商品レビュー

4.5

17件のお客様レビュー

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2022/12/30

保坂和志の「プレーンソング」のように小説全体に幸福感がまとわれている。 誰かが指摘するように、登場する誰もが不労所得者のようにマトモな仕事をしていない、あるいはその描写は綺麗に避けられているため、「幸福なシーンだけ集めました」という印象もあるし、家族を中心に据えた、ユーモア溢れ...

保坂和志の「プレーンソング」のように小説全体に幸福感がまとわれている。 誰かが指摘するように、登場する誰もが不労所得者のようにマトモな仕事をしていない、あるいはその描写は綺麗に避けられているため、「幸福なシーンだけ集めました」という印象もあるし、家族を中心に据えた、ユーモア溢れるエピソードが集められたものなので、現実感を感じない面もあろう。しかし、それはそうとして、コルフ島の素敵さ、可笑しい兄弟たちと母、島の生き物たち、ヘンテコな島民たちの話がずっと続けば良いと思わせる。

Posted by ブクログ

2022/12/04

夏が来る前に読みたい素晴らしい小説。 変わり者ぞろいのダレル一家がイギリスから転居したギリシアのコルフ島での賑やかな生活模様が描かれます。 虫や動物や島の人たちや家族たちとの生活はドタバタしつつも多幸感に溢れている。それはきっと動物も含めた他者への愛と信頼に根差した関わりが根...

夏が来る前に読みたい素晴らしい小説。 変わり者ぞろいのダレル一家がイギリスから転居したギリシアのコルフ島での賑やかな生活模様が描かれます。 虫や動物や島の人たちや家族たちとの生活はドタバタしつつも多幸感に溢れている。それはきっと動物も含めた他者への愛と信頼に根差した関わりが根っこにあるからなんだろう。そして目線が末っ子で子どものジュリーだからか、こんな生活はしたことないしジュリーは好みも性格もまったく自分とは違うはずなのに子ども時代の感覚を思い出すような瞬間も多かった。 読み進めるのが幸福な読書でした。

Posted by ブクログ

2020/09/23

ダレル『積みすぎた箱舟』の次に読んだ。(『積みすぎた箱舟』はカメルーンにおける動物採集の記録である。現地の愉快な仲間たちとの冒険が生き生きと描かれ、端的に言って名著である。) 本書は『積みすぎた箱舟』の著者ダレルが8歳(著者紹介より)からの5年間を過ごしたコルフ島での思い出を綴っ...

ダレル『積みすぎた箱舟』の次に読んだ。(『積みすぎた箱舟』はカメルーンにおける動物採集の記録である。現地の愉快な仲間たちとの冒険が生き生きと描かれ、端的に言って名著である。) 本書は『積みすぎた箱舟』の著者ダレルが8歳(著者紹介より)からの5年間を過ごしたコルフ島での思い出を綴ったものである。虫とけものと同列に、珍獣のように家族が描かれている。おっとりした母、皮肉屋で傍若無人な長兄(ローレンス・ダレル)、気ままな狩人たる次兄、美容に余念のない気のいい姉、そして忠実なパートナーである犬たちは善悪や好悪の判定を受けることなく、自由にのびのびと騒動を巻き起こしている。 ダレル家では互いに「うちは変人ばかりだ」と思っている節がある。ほかに圧倒されて目立たないが、母親も相当に変わっている。サソリや蛇を連れ帰ってくる息子をそのまま受け入れるのだ。個人の嗜好と自由を最大限重んじる家風は彼女の作り上げたものだ。そこでは思いやりは求められても、自分を抑え、他人に譲るような真似は不要である。この母親のもとで子どもたちは個性を爆発させ、他人は他人、自分は自分という感性を身に付けていったのだろう。 訳者の池澤夏樹は本書を「幸福の典型例」と評した。たわわに実る果実、あたたかな波、さわやかな風、鷹揚なご近所さんと奇妙な友人たち、ぶらぶらできる時間に自分だけの船…そのようなものが揃っていれば、そこは確かに楽園であり、豊かで瑞々しい感性も育つように思う。自分も多感な日々をこのような場所で過ごせたら、人生が変わっていたに違いないと思わないではいられない。島で生まれ育ったら牧歌的な生活に退屈したかもしれないし、近所付き合いに嫌気がさすこともあるかもしれない。だが、異邦人として移り住めばそのような心配もない。 一方で、東京に生きる読者として、気になってしまう点がある。本書では日々の生業に不思議なほど言及がなく、誰も労賃を得るような仕事をしている様子がないのだ。家庭教師代や気軽になされる引っ越しの費用、使用人への支払い、そのほか生活費はどのようにしていたのか、一切不明である。前書きには「赤字と浪費の暗礁を危うく縫いながら」母親が家庭を切り盛りしていたような記述があるので、浮世離れしたダレル一家も経済活動からは逃れられなかったと思われる。 この本のヒットにより、コルフ島は観光地化が進んでしまったそうだ。ダレルの望むところではなかったと思うが、本書を読んで生きものを好きになり、彼らの住処を守りたいとより思うようになった。読者にそのような影響を及ぼしたのであれば、ダレルも報われるだろう。ダレルの財団に寄付をして、いつか観光客としてギリシャに行ってしまうであろう罪滅ぼしをしたい。

Posted by ブクログ

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