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東京ロンダリング 集英社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2013/12/13 |
JAN | 9784087451481 |
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商品レビュー
3.7
110件のお客様レビュー
こういう職業ほんとうにありそう。 キズを負っている主人公が、再生し成長していく物語はほんとうに尊い。 周りの登場人物もどこか魅力がある。
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離婚して行き場をなくした32歳のりさ子は、都内の訳あり物件に1ヶ月住んで浄化し再度貸し出せるようにするロンダリングの仕事を始める。訳ありだろうが何だろうがいろんな意味で感度の衰えてきた自分が終日本読んでられる面白そうなバイトだ。そこで出会う人々とやりとりする中で、りさ子は徐々に心...
離婚して行き場をなくした32歳のりさ子は、都内の訳あり物件に1ヶ月住んで浄化し再度貸し出せるようにするロンダリングの仕事を始める。訳ありだろうが何だろうがいろんな意味で感度の衰えてきた自分が終日本読んでられる面白そうなバイトだ。そこで出会う人々とやりとりする中で、りさ子は徐々に心の鎧を脱いで自分の居場所を見つけていく。 りさ子が出会う人々。定食屋の亮には心開きそうだが亮の想いには応えられない。相場社長やまあちゃんにも本当の意味では心は開かない。義父には心の底で繋がったのかな。先輩の菅先生は同志という位置づけか。大家の真鍋夫人には「何も持ってない、どこにも行けない人を比べることはできないと思います。努力したって報われない人はいるんだし、その人の努力が足りないなんて誰にわかるんですか」と感情を爆発させる。 この話のテーマは「自分の居場所」である。が何が彼女を吹っ切れさせたのか。その前に、そもそも彼女は不幸だったのか、悶々としてたのか、気持が塞いでたのか、そういう自覚があったのかがよくわからない。ラストで菅先生を救うためにいきなり大見得を切る。社会悪を倒すような大きな話ではない。引きこもっていた殻を破って外に飛び出すような何となくスッキリしたラスト。自分が何を求めてるのかもよくわからず、ただもやもやっと生きていて、個人的なことだけどその眼の前のもやもやした雲を少し吹き飛ばす。その解放感を味わう。まさに自分をロンダリングする。社会のため、他人のためではなく、ただ自分と自分のごく近くの人のためだけにひと肌脱ぐ。そこが現代的だ。というか、昔の世代から見た解決策だ。若い作家なら違う書き方しそうな気もする。 そしておそらく彼女には最初から居場所があるのだ。自分から目を逸らしていただけなのだ。殻を破るチャンスが次々訪れるりさ子と、あがき続ける菅先生や他の登場人物たちとを比べてしまう。りさ子もまた「何かを持っている報われた人」なんだろう。ただ、伏し目がちな目を開けてしっかり前を向いて生きようという小さな元気をくれる物語でした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ロンダリングを通じて、りさ子が他人と向き合い、自分と向き合い成長していく物語。 人間関係、心理描写が丁寧に描かれているなぁと感じた。 真鍋夫人との衝突のシーンでは、気まずい空気感が妙にリアルで、読んでいるこちら側もソワソワ、ハラハラしてしまった。 初めは「何だこの人、、自分的にちょっと苦手かも」と思っていたけど、りさ子が成長するうえで必要な出会いだったんだろうな。 亮がりさ子に言った 「なにかお腹の中で話しているでしょう」「口に出して言えばいいのに。呑みこんでくれる人ですよ」 「僕らは人にいろいろ求めて、期待して、よっかかって、甘えて…なんとか生きてる。」 という言葉は、私自身も考えさせられる言葉だった。 この本を読んでロンダリングという仕事があることを初めて知った。 住処というのは生活する上でとても大切で、環境が変われば生活も変わってくる。それが自分のタイミングではなく、急に変わることもある。 ロンダリングが交感神経と副交感神経に似ているというのは確かに的を射ていると思う。
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