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日本財政 転換の指針 岩波新書

井手英策【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2013/01/24
JAN 9784004314035

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日本財政 転換の指針

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商品レビュー

4.1

14件のお客様レビュー

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2020/01/03

〈感想〉 ○著者のあるべき論が先行しており、裏付けの数字への担保が薄い。 ・税収の拡大を許す根拠が虚弱であり、弱い。著者の展開する思想とあるべき論とセットで、具体的な財政プランと数字を提示出来ていれば、指針として説得感が増した。 ・税収の減少や過去の日本財政の分析については興味深...

〈感想〉 ○著者のあるべき論が先行しており、裏付けの数字への担保が薄い。 ・税収の拡大を許す根拠が虚弱であり、弱い。著者の展開する思想とあるべき論とセットで、具体的な財政プランと数字を提示出来ていれば、指針として説得感が増した。 ・税収の減少や過去の日本財政の分析については興味深い。但し、分析が著者の構築したフレームワークに寄りすぎている感も否めない。 〈要点〉 ○財政の理念とは:ユニバーサリズム →・所得年齢や性別関係なしに、人間のニーズを果たしていく=○社会や政府からどのように扱われたか、という論点 ○今までの日本財政は:「増税出来ない政府」 →◎減税が重要な利益分配  →・1990年以降の法人税、所得税の減税により、バブル崩壊後、一般会計に占める税収の割合が減少。  └1989年の消費税導入は所得税及び法人税の減税がセットであり、97年度消費税増税も所得税減税がセット。  →・減税分により福祉や教育などのサービスを購入。 →◎土健国家:財政投融資を中心とした公共事業への投資を通じて、雇用を創出  →・自民党保守政治を中心に、救済ではなく、働く機会を与えるという発想が多かった →◎支出上限による締付け=支出構造の改革諦め:個別の資源配分を犠牲。有るべき論の欠如  →・大蔵省の戦略:禍根の残る個別予算での論争を避け、総枠で管理するため  ←・予算性質で分けるアメリカとの違い: ○今後どういった施策が実施すべきなのか: →◎国と地方の役割の定義と、それに沿った財源の割り振り 〈その他〉 ・アメリカの予算制度改革 →・義務的経費と裁量的経費に対するルール適用  →1、義務的経費増大させる場合は、経費の節減や増税による財源捻出を義務。守られない場合、当該年度の開始年度に義務的経費の一律削減             └新たな立法措置が起因の場合のみで、高齢化・インフレによる自然増加は対象外  →2、裁量的経費は、予算に関連する委員会ごとで支出の上限を設定。 ・鳥取県智頭町の事例 ・累進課税:基準が恣意的になりがち=納得感が得られにくい

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2017/10/29

財政健全化のためだけの議論ではなく、どのような国にしたいかという視点。 信頼に基づく尊厳と平等化のユニバーサリズム、垂直的・水平的公平性と国・地方税の税制改革、土建国家による社会保障を理解した上での新たな公共投資への移行等、骨太な議論が必要。 ◯語られるのは望ましい社会の姿では...

財政健全化のためだけの議論ではなく、どのような国にしたいかという視点。 信頼に基づく尊厳と平等化のユニバーサリズム、垂直的・水平的公平性と国・地方税の税制改革、土建国家による社会保障を理解した上での新たな公共投資への移行等、骨太な議論が必要。 ◯語られるのは望ましい社会の姿ではない。何をやってはいけないかということである。私たちの目指す社会は、見栄えの良い財政のある社会だとでもいうのだろうか ◯支出が横ばいの中の財政赤字の拡大 →原因を理解 ◯痛税感は受益と負担のバランスで決まる ◯いわゆる社会的信頼度の比較であるが、先進国においてこの数値がもっとも低い国が日本 ◯「政府への不服従」と「社会的連帯の欠如」、この二つの事実を結びつけると、日本の財政赤字の原因、そしてその背後にある深刻な問題が浮かび上がってくる ◯他者を信頼できない社会ではそもそも再分配の実現可能性が低い ◯連帯のパラドックス:低所得層の救済のためにこそ、より豊かな人びとをいっそう豊かにしなければならないという逆説 他、kindle

Posted by ブクログ

2017/01/05

大佛次郎論壇賞で名前を知り、NHKスペシャルのマネーワールドの格差の回で顔を知り、いよいよ「経済の時代の終焉」を開く前に井手英策という財政学者を軽く知ろうと思って開いた新書です。でも全然軽くなくて財政という学問の重さに衝撃を受けました。ついついお金の問題としてしか受け止めて来なか...

大佛次郎論壇賞で名前を知り、NHKスペシャルのマネーワールドの格差の回で顔を知り、いよいよ「経済の時代の終焉」を開く前に井手英策という財政学者を軽く知ろうと思って開いた新書です。でも全然軽くなくて財政という学問の重さに衝撃を受けました。ついついお金の問題としてしか受け止めて来なかった負担と受益の関係ですが著者は一貫して人間の尊厳の問題として捉えています。もはや機能不全となった土建国家、日本の税金の再配分の問題を垂直的公平性と水平的公平性、矯正的正義と配分的正義、国と地方自治体、ターゲッティズムとユニバーサリズム、二項対立でわかりやすく説明しながら、どちらにも与せず論点を提示していく語り口に強さと優しさを感じたのですが、それは財政学を「人間の学」と考える著者ならではのものでした。彼のアンセムである「あとがき」が実は本書のクライマックス?ルソーの『社会契約論』の中で説いた「人間とは新しい力を生み出すことのできない存在であり、だからこそ、すでにある力を結びつけ、方向づけることで、生存を妨げる障害に打ち勝つ力の総和を作り出すことが必要」という最終行に心動きました。

Posted by ブクログ

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