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一四一七年、その一冊がすべてを変えた
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 柏書房 |
発売年月日 | 2012/11/26 |
JAN | 9784760141760 |
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商品レビュー
4
35件のお客様レビュー
ルクレティウス『物の本質』の再発見者ポッジョの生涯は、それを見つけるだけの潜在力はあったが、それを擁護し、広めるほどの信を抱いていたわけではないことが、当時の歴史的背景も含めて、詳しく述べられている。がっかりはしたが、パラダイムに抗するということがいかに困難かを思い知る。
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千数百年すっかり忘却されていたエピクロス主義の紹介者ルクレティウスと、ブックハンターとしてのポッジョ(1380〜1459)との遭遇がテーマ(解説より) トマス•ジェファーソンの独立宣言の中で、政府の使命として、「幸福の追求」を支援すること、を挙げているのは、ルクレティウスの影響...
千数百年すっかり忘却されていたエピクロス主義の紹介者ルクレティウスと、ブックハンターとしてのポッジョ(1380〜1459)との遭遇がテーマ(解説より) トマス•ジェファーソンの独立宣言の中で、政府の使命として、「幸福の追求」を支援すること、を挙げているのは、ルクレティウスの影響らしい。 数多ある予言のなかには、たまたま当たるものもあるのと同様に、数多ある学説のなかには、後世のものからすると、『こんな現代的な学説が当時からあったなんて』と思えることもあるだろう。難解な詩を読み解く時点でどうしても現代的な解釈をしているのではないか?と思わないでもない。 という点を割り引いても、以下の内容はルネッサンス的を飛び超えて現代的だなあ、と思った。原子論、無神論、進化論、量子力学、これで紀元前一世紀か。。 P231 ルクレティウスが投げかけた難題を構成する簡単なリスト 万物は目に見えない粒子でできている。 物質の基本となる粒子は永遠である。 基本となる粒子の数は無限であるが、形や大きさには制限がある。 全ての粒子は無限の真空の中で動いている。 宇宙には創造者も設計者もいない。 万物は逸脱の結果として生まれる。 逸脱は自由意志の源である。 自然は絶えず実験をくりかえしている。 宇宙は人間のために、あるいは人間を中心に創造されたのではない。 人間は唯一無二の特別な存在ではない。 人間社会は平和で豊かな黄金時代に始まったのではなく、生き残りをかけた原始の戦いの中で始まった。 霊魂は滅びる。 死後の世界は存在しない。 われわれにとって死は何ものでもない。 組織化された宗教はすべて迷信的な妄想である。 宗教はつねに残酷である。 天使も、あくまも、幽霊も存在しない。 人生の最高の目標は、喜びを高め、苦しみを現ずることである。 喜びにとって最大の障害は苦しみではなく、妄想である。 物の本質を理解することは、深い驚きを生み出す。
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※このレビューにはネタバレを含みます
1417年に再発見されたルクレティウスの『物の本質について』で、宇宙は神々の助けなしに動いているという説で、後世に大きな影響を与える。でもね、この本がなくても、同じようなことを考える人はいたのではないか。
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