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乱反射 朝日文庫
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商品詳細
内容紹介 | ある事故が原因で2歳の幼児が死んだ。父親は、なぜ息子が死ななければならなかったのか、事故の真相を探し求める。そこには周囲の人々による悪意のない、しかし不運では済まされない小さな罪の連鎖があった。自分のせいではない…誰もが持つ罪の根っこを深くえぐるような作品。第63回日本推理作家協会賞<長編/連作短編集部門>受賞。 |
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販売会社/発売会社 | 朝日新聞出版 |
発売年月日 | 2011/11/04 |
JAN | 9784022646385 |
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商品レビュー
4
248件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ひとつひとつは些細なものでも積み重なると時には人を殺すこともある「法では裁けないモラル違反」に警鐘を鳴らした作品。 600ページの長編だが半分を過ぎても事件が発生しないスローペースで、出てくるのが短絡的で自己中な行動をする登場人物ばかりのため読んでいてフラストレーションが溜まり、後味もあまり良くはない。 ラスト20ページの勢いはよく、それまで子が死んだ要因となった他者の行動を糾弾していたが、実は自分も同じようなモラル違反をしていたと気づき、冒頭の主人公の懺悔に繋がるという構成は良い。(冒頭で提示しているため驚きはしない) ただ社会派の作品であり、モラル違反に対する警鐘を鳴らした内容であるにも関わらず所々でリアリティを損なっていたり、善悪の線引きが曖昧な部分があり、そこがどうしても気なってしまった。 また、作者的には狙って書いた訳ではないかもしれないが、後半で加山が子どもを亡くした要因をひとつずつ見つけ出し糾弾していくパートは、私刑を行う人が目立つようになっている今の時代に読むと、作品発表当時とはまた違った感想を持つのではないかと感じた。 以下、具体的に気になったところ ・医師の久米川が患者である安西の個人情報を外部の人間に漏らしている(モラル違反どころか情報流出なのにお咎めなし) ・榎田克子が車を放置してしまった原因のひとつは家族が麗美を甘やかし意見を通し続けてしまったことであり、麗美や両親の理不尽な言動を描写しているにも関わらず麗美や両親にはお咎めなし ・p345で小林が古い糞以外は回収したとあるのに、p351では足達が木の幹に排泄されたばかりの新しい糞があると視認しており矛盾が生じている ・本来生活環境課で受ける苦情電話を受付の判断で、担当でもない道路管理課が受け対応までさせられている(普通は該当部署の職員が戻り次第対応を依頼する運用が多いと思われるため、生活環境課がその日に対応できず、そのうち木が倒れてしまったくらいで収めた方がリアリティを保てる)
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ちょっとした出来心でやったそれぞれの行いが取り返しのつかない事になってしまう、読んでいてずっとモヤモヤしてしまう話だった。けれど、日常にはそんな事が溢れているようにも感じた。徳を積むではないけれど、自分も周りも気持ちよく過ごせるような行動をしていきたいとおもった。
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いやーなストーリーだったけど面白かった。まったく関係性が見えない人たちの群像劇で視点を変えながら進んでいく 読み進めていく中でこういう展開が来るだろうなぁと分かってしまうその瞬間鳥肌が立つ。そして分かりきった結末に対して読み進めないと行かないつらさ。 因果応報という言葉が似合...
いやーなストーリーだったけど面白かった。まったく関係性が見えない人たちの群像劇で視点を変えながら進んでいく 読み進めていく中でこういう展開が来るだろうなぁと分かってしまうその瞬間鳥肌が立つ。そして分かりきった結末に対して読み進めないと行かないつらさ。 因果応報という言葉が似合う。
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