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フレンチ警視最初の事件 創元推理文庫

F.W.クロフツ【著】, 霜島義明【訳】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 東京創元社
発売年月日 2011/06/30
JAN 9784488106324

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商品レビュー

3.8

5件のお客様レビュー

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2023/04/16

いい加減な男に翻弄される女性がリアルに表現されている。国や時代の差を感じず、面白い。事件は、フレンチ警部の登場から、流れるように解かれて行く。殺人の動機やトリックを知りたくなり、最後は一気読み。読後感は良い。

Posted by ブクログ

2021/09/21

一人の男が酒に酔ったギャンブルで大損、その金を返すために恋人を抱き込み様々な罪を犯していく。恋する人のためならと罪を負う姿は頷ける、だが嫉妬から裏切られたと思うことで人間の欲と恋心は一変する。その屋敷で「自殺」事件が起こり「殺人」事件へと展開する。更に本当に元恋人が犯人なのか、最...

一人の男が酒に酔ったギャンブルで大損、その金を返すために恋人を抱き込み様々な罪を犯していく。恋する人のためならと罪を負う姿は頷ける、だが嫉妬から裏切られたと思うことで人間の欲と恋心は一変する。その屋敷で「自殺」事件が起こり「殺人」事件へと展開する。更に本当に元恋人が犯人なのか、最後まで犯人像が変わっていく様は、一気に読み終えたくなる。フレンチ警視の言葉「決して望みを捨てず、どんなに不利な状況でもいつかは好転すると信じること」が印象的だ。

Posted by ブクログ

2018/01/07

クロフツは、ちゃんとした女性を描くのがうまい。 「ちゃんとした女性」とは、 育ちがよくて、知性があって、 自分のことを、自分で決められる女性。 結果を誰かのせいにしない女性。 のことである。 ところが、このちゃんとした女性が、ちゃんとした女性であり続けること・・・ちゃんとし...

クロフツは、ちゃんとした女性を描くのがうまい。 「ちゃんとした女性」とは、 育ちがよくて、知性があって、 自分のことを、自分で決められる女性。 結果を誰かのせいにしない女性。 のことである。 ところが、このちゃんとした女性が、ちゃんとした女性であり続けること・・・ちゃんとしたお嬢さんから、ちゃんとした婦人、さらにはちゃんとした奥さんになったり、ちゃんとした大奥様にまでなったり・・・というのは、残念ながら難しいらしい。 なにかしら事件があって、犯人が明らかになった時、 「まさかあの人が!」 という声を聞くのは、よくあることだ。 これが、ただ近所に住んでいるとか、名前を聞いたことがある程度の人ではない。よく知っているごく親しい人でさえ、 「まさかあの女性(ひと)が!」 と、心底から声をあげる事件がある。 まさかあのちゃんとした女性が、どうしてそんな道を誤るようなことをしてしまうのか。 これを、『フレンチ警視最初の事件』では、実によく描いている。 読んでいてつくづく思ったのは、ただしい伴侶を選ぶというのは、本当に難しいということだった。 とくに、世話焼きの女性、これは危ない。「ダメな弟タイプ」が好きな女性は、けして自分だけで選んではいけない。まったくダメな男を選択してしまいがちである。 世話焼きで、しっかりしていて、社会的能力があるなら、もうダメだ。ダメな男の理想の女性だ。「事故物件」と呼べるような男が、全魅力を発揮して、生涯、彼女を虜にしようとするだろう。 あなたのその能力は、将来できるであろうあなたの子供のためにとっておくべきだと、私は言いたい。 同じ冗談で笑えるかどうかが、伴侶を選ぶには大事だ。 と、私は常々思っているのだが、これが万全かというと、違う。 同じ嗜好、同じユーモア、同じ関心事があったとしても、件の「事故物件」を除外することはできないのだ。 「好きな食べ物はサンドイッチ!」 「僕もだよ!」 『アナと雪の女王』にもあったが、なにかしらの嗜好が合えば、あるいは合わせることによって、「事故物件」は、かえって懐に入り込みやすいのである。 よき伴侶を選ぶには・・・面白くないことかもしれないが、自分一人で最終決定を下す前に、賢明な大人に相談するのが、やはりよいのかもしれない。 親でもいい、友人でもいい、耳に痛いことも言ってくれる誰かに、意見を述べてもらうべきだ。 恋に夢中であればあるほど、聞く耳など持てないのが難点だが。 よい人に出会えるかどうか、それを伴侶にできるかどうかは、もはや運としかいえないのかもしれない。 犯罪に走るでもないごく真っ当な、 暴力的でも酒乱でも博打中毒でもない当たり前の、 手を焼かされて消耗するようなこともない正常の、 そんな人物を伴侶にできた人は、皆、この上ない幸運に深く感謝すべきかもしれない。 さて、男性についてはどうだろう。 女性の趣味が悪い男性は、破滅だ。 持って生まれたものから築き上げたものまで、すっかり失ってしまう恐れがある。 しかも、周りも大いに巻き込んだ上で。 が、これはまた別の話。また別の本の時に。

Posted by ブクログ

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