▼あらすじ 有名レストランで副支配人を務める瀬川裕紀は、独立を考えていた。資金集めに苦労する瀬川に、ある客が声をかける。高級クラブを営む実業家・神矢が快く出資を申し出た。だが、神矢に「自分に値段をつけたことがあるか？」と艶めいた微笑を浮かべ提案されて・・・！？ ＊＊＊ 梨とりこ先生のアダルトな雰囲気漂う素敵な表紙に惹かれて購入しました。 あとがきにも書かれていますが、大人同士であるが故に素直になれない傲慢な攻めと意地っ張りな受けのお話です。 ページ数の方がなかなか多く、ずっしりとした印象でしたが本編の方はページ数の割にあっさり気味だなぁと思いました。 途中でちょっとしたハプニングみたいな事は起こりますが、そこまでハラハラするような展開は無いですし、重々しい雰囲気もありません。 正直、胸焼けするぐらい濃厚なお話を覚悟していた為、少し拍子抜けした部分もあるんですが読み終わった後の余韻が心地良く、個人的にはエロとシリアスのバランスが丁度良いと感じました。 因みに攻めの神矢ですが、最初はかなり傲慢さが目立つキャラだったものの物語の中盤ぐらいから傲慢の中にも優しさを覗かせたりして、「あー、これは惚れちゃうなー」と思いました(笑) 特にお墓参りのシーンが凄く印象的です。描写は美しいんだけど切ない、っていう…。 ついでに物語の終盤､両想いになった後の「一目惚れしたからやらせろって言えばよかったのか？」っていう神矢の台詞が実に神矢らしくて笑えました(笑) 受けの裕紀はデレ要素の少ないツンデレ…俗に言うクーデレキャラで、最初から最後まで素直になれない性格を貫いてて好感が持てました(笑) あそこまで意地っ張りだと返って清々しいです(笑) 攻めに恋しちゃってるのオーラ全開な甘い受けも好きですが、こういうストイックでクールビューティな受けも良いですね、凄く。 ずっと意地っ張りな訳じゃなくて、肝心な所はデレるし、えっちの時は素直なので非常に魅力的なキャラクターだと思いました。 それにしても、梨とりこ先生の挿絵が美しい…。 シャープな線ですっきりと描かれた美しい絵柄に思わず溜め息が…！ 新婚さんのおまけイラストも含め凄く萌えさせていただきました。 殆ど表紙買いでしたが、購入して良かったです♪