ドラマを先に見ていたのに原作を読むのもとてもワクワク。エスハチ、なんて優雅で素敵な車。やはりドラマを見た時から仁科さんと孫の晴香がお気に入りなのでこれからもずっと希久夫とつながっていてほしいと切に願ってしまう。夫婦てこんなに互いのことがわかりあえるのかな？美奈子の、確信に満ちた行動には驚かされる。 ちょうど先週松本を旅してマサムラのお菓子を買ったのでそこにもビビッと来てしまった。 悪い人が出てこないので気持ちよく読める。

最近(2023年3月)にNHK BSプレミアムで放送が始まった滝藤賢一主演の連ドラの原作。意外に掘り出し物やったわ、この作品。希久夫君、ええやっちゃ。美奈子、ちょっと鬱陶しい。まあ、オノマチらしい。ホンダのF1の話、いいなあ。モナコのGPコース、分かるなあ・・・。でも、最後の方がちょっと好みじゃない

2023.2.21市立図書館 NHKでまもなく放送されるドラマにちょっと興味があるので（なにせ主演が尾野真千子＆滝藤賢一、原作・脚本・演出は「スローな武士にしてくれ」「ライジング若冲」「忠臣蔵狂詩曲No.5」などの源孝志）、まずはハードカバーを借りてみた。 「グレース」は急死した妻の愛車（ホンダエスハチの赤いオープンカー）の名前。夫がそのカーナビに残された履歴から生前の妻の足跡をたどるロードムービーになるらしい。各章の冒頭にはそのエスハチをつくった本田宗一郎の名言が引用されていて、真っ赤な装幀の一冊まるごと赤い名車にささげられたようなつくりになっている。 冒頭の美奈子（妻）の冒険でいきなり心をつかまれ、次の希久夫（夫）の章で急転直下、希久夫とともに謎を追う旅に出ないわけにはいかない展開だった。取り立ての免許でエスハチを運転していった先で希久夫であうさまざまな人との縁、場所との思い出にどんどんひきこまれていく。プロジェクトXにでてきそうな本田技研工業の開発エピソードなどももりこまれていて（フィクションだと思われるが）、車（F1）ファンならわくわくしながら読めるだろうし、疎い私でもおもしろく読めた。 河出文庫版はタイトルが「グレースの履歴」と変わって、表紙もずいぶん雰囲気が変わっているけれど、内容にも手が入っているのだろうか？　（読み終える前に返却期限になりそうだし、手元に置くなら文庫本を買うことになるけど…） →3月17日文庫本購入。改題されて目次がついたが他の加筆はないみたい。