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王朝まやかし草紙 新潮文庫

諸田玲子【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2010/01/28
JAN 9784101194301

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商品レビュー

3.8

11件のお客様レビュー

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2021/07/16

馴染みのない名前が、数多出てくるので、何度も、頁を戻したり、巻頭にある宮中人物関係図を、参照したりで、なかなか、進まず。 それもそのはず、重要人物は、全て、作者のフィクションであるとの事。 物語の、要になる、歌は後撰和歌集の中の「詠人知らず」の歌を用いる所等、流石、諸田玲子さ...

馴染みのない名前が、数多出てくるので、何度も、頁を戻したり、巻頭にある宮中人物関係図を、参照したりで、なかなか、進まず。 それもそのはず、重要人物は、全て、作者のフィクションであるとの事。 物語の、要になる、歌は後撰和歌集の中の「詠人知らず」の歌を用いる所等、流石、諸田玲子さん。 類稀な美貌で、歌の才に秀で、宮中の公達と、次々と浮名を流したが、やがて、帝の寵を得、御子を孕ったところが、 火事に見舞われ、焼死したと言う、母親の、死の真相を調べる弥生。 父親が、無実の罪を着せられ、公卿の子息から一転して、流浪の民となり、殿上人に恨みを抱いている、音羽丸。 故事、慣例に通じて、「陶化坊の白楽天」と呼ばれている楽天爺さん。 この三人が、物怪や、迷信や、貴族の愛憎や、恋愛等、微妙にこんがらがっている事件を見事に、解決していく。 最終章は、ようやく、ホッと肩の力が抜けました。 宮中の雅な描写。それに対する、市井の人の困窮。 皇位継承問題。継母の虐め等を絡めて、読み応えのある本でした。

Posted by ブクログ

2020/01/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

舞台は平安時代。宮中の権力闘争と愛憎劇を題材にしたミステリー。 意外な展開もあって面白かったけど、真相がはっきりしないところもあった。特に気になったのが、 ①山吹の首に琵琶の弦が巻き付いていたのは何故か。 ②琵琶の中に柘榴石が入っていたのは何故か。 あの人の関与をほのめかしながらも、あえてはっきり書かなかったのかな~とは思うが、ちょっと消化不良な感じがする。

Posted by ブクログ

2012/07/31

その人は美しく歌の名手で帝を始め数多の貴公子に愛されたという…一切記憶にない母の面影を追い求めて粟津の里から都へ乗り込んだ弥生。 折も折、都では東宮にまつわる物の怪騒ぎがそこかしこで囁かれ、不穏な空気が漂っていた。 王朝物という私の好物であることに加え、いくつもの謎が混在してあっ...

その人は美しく歌の名手で帝を始め数多の貴公子に愛されたという…一切記憶にない母の面影を追い求めて粟津の里から都へ乗り込んだ弥生。 折も折、都では東宮にまつわる物の怪騒ぎがそこかしこで囁かれ、不穏な空気が漂っていた。 王朝物という私の好物であることに加え、いくつもの謎が混在してあっという間にひきこまれた。登場人物たちもみな個性がしっかりしていて、市井の生き生きとした日常と内裏の陰湿な人間関係まで行ったり来たりで飽きさせない。 途中から頭が混乱してくるが、それも読み返す楽しみが残って良かった。

Posted by ブクログ

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