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血と砂 角川文庫

立原正秋(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 角川グループパブリッシング
発売年月日 1985/03/01
JAN 9784041298244

血と砂

¥220

商品レビュー

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2019/06/18

九月初めの、夫が遊びで催す仮面舞踏会の夜、下限の月が照らす広い庭を聡子は眺めていた。その時、雑木林をぬけ、枯山水の白砂を踏んで、痩男の能面をつけた若い男が近づいた。夢幻能のようなその一場面が、北ノ庄浩作との奇妙な出会いであった・・・・・・。鎌倉の剣道場を破門され、木刀を作って暮ら...

九月初めの、夫が遊びで催す仮面舞踏会の夜、下限の月が照らす広い庭を聡子は眺めていた。その時、雑木林をぬけ、枯山水の白砂を踏んで、痩男の能面をつけた若い男が近づいた。夢幻能のようなその一場面が、北ノ庄浩作との奇妙な出会いであった・・・・・・。鎌倉の剣道場を破門され、木刀を作って暮らしを立てる浩作は、繁栄と享楽の時代の風俗の只中に身を置きながら、そうした自分を冷めた意識で見ていた。陽光溢れる湘南の海辺と街を背景に、70年代初頭の放恣で無軌道な青春の光りと影を、虚無とペシミズムの色濃い視線で捉え、鮮やかに定着した長編小説。

Posted by ブクログ

2010/08/16

木刀作りをしながら、放蕩人生を送る、北ノ庄浩作とその回りの女達との関係の物語。 著者四十五歳の時に主人公二十八歳の遅めの青春を描いている。 乱交パーティや、不倫、愛人、そして結婚まで、とにかく、主人公とそれぞれの女たちの関係で話が進む。 ほとんどの女達が個別に主人公と関係していて...

木刀作りをしながら、放蕩人生を送る、北ノ庄浩作とその回りの女達との関係の物語。 著者四十五歳の時に主人公二十八歳の遅めの青春を描いている。 乱交パーティや、不倫、愛人、そして結婚まで、とにかく、主人公とそれぞれの女たちの関係で話が進む。 ほとんどの女達が個別に主人公と関係していて、あまり女同士で揉めることはない。 血と砂というタイトルがどのように内容に関係しているかと考えると、多くの場合が湘南の海の側でのできことであるから砂であり、主人公の放蕩具合が血ということなのだろう。気の利いた会話が交わされる部分も多くあり、昭和四十年代の小説だが、そのジョークににやりとさせられる部分も多い。 幾種類かの女を、それぞれ違った方法で籠絡してくのが面白いのだが、後半になると、やる気がなくなったのか、甘い言葉で落とすようになってしまったりもする。 ラストで、主人公が無形文化財に認定されてしまうのが、強引だとは思えた。 読みやすいし、読んでいて面白いし、まだ読んでいたいと読み終わっても思うのだが、内容にそれほど派手さがあるわけではない。その日常的な流れが心地よかったのかもしれない。

Posted by ブクログ

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