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天使のナイフ 講談社文庫
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商品詳細
内容紹介 | 3人の少年に妻を殺され苦悩する主人公。そして、後に加害少年の一人が何者かに殺された。主人公は疑惑の人となり、少年たちを犯罪に追い込んだ因を探る。そこで知ることになる真実とは。「少年法」というテーマを下地に、ミステリー性を盛り込んだ傑作。 |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2008/08/11 |
JAN | 9784062761383 |
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商品レビュー
4.1
406件のお客様レビュー
噂に違わぬ一気読み必至ミステリーでした。途中もしかしてこうかな〜と思う場面があり、ある程度それは予想通りだったのですがそれ以上の真相があり最後まで面白かったです 何人か書いておられましたが、保育園に長時間預けすぎー!海行ってあげてー!(そこの描写いる?)とは思いました笑
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いろいろ考えさせられる物語だった。自分の子を一番に考えられない主人公にもどかしさを抱きつつ、自分にはない行動力だなと、感心もした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
少年犯罪の被害者遺族にスポットを当てているので、同じ著者の作品で、加害者の家族の苦悩を扱った『Aではない君と』と対をなすような作品。この作品については、少年法に守られた加害少年が殺害され、その容疑が被害者遺族である桧山にかかるという点でミステリー要素も強い。 この方の作品はどれも素晴らしいが、この作品も本当に秀逸。被害者遺族として、殺してやりたいほど加害少年たちを憎んでいた桧山。なぜこれほどまでに被害者の人権は軽んじられ、ただ少年であるというだけで加害者は守られるのか。被害者を置き去りにした更生に、一体何の意味があるのか。そんな虚しさを抱えながら、男手一つで娘の愛実を育てながら懸命に日々を過ごす。 しかし事件に巻き込まれ、その真相に迫る中で、無慈悲にも命を奪われたかけがえのない存在であった妻の祥子自身がかつて人を殺し、少年院に入っていたという衝撃の過去を知る。この事実を知ったことで、桧山は少年犯罪の被害者遺族でありながら加害者側の関係者にもなってしまい、否応なしに真の「更生」の意義に直面することになる。そんな葛藤の中で桧山は、生前の祥子が、犯した罪に向き合い贖罪を果たそうとしたことに救いを見出していく。 憎しみの連鎖と少年犯罪の加害者・被害者、その家族の苦しみが残酷なまでに描かれている。 重くて苦しい、答えのないテーマだが、ありきたりな復讐劇や勧善懲悪ではなく真摯にこのテーマに向き合い続けている著者だからこそ描くことのできる唯一無二の作品。 『Aではない君と』と合わせて、少年犯罪に対する処罰感情や自分の価値観が大きく揺さぶられる。 解説で高野和明氏が言っているように「江戸川乱歩賞ぶっちぎりの受賞」も納得の一冊。
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