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ぼくと「ジョージ」 新版 岩波少年文庫149

E.L.カニグズバーグ【作】, 松永ふみ子【訳】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2008/01/16
JAN 9784001141498

ぼくと「ジョージ」 新版

¥660

商品レビュー

4.2

10件のお客様レビュー

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2022/05/28
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※このレビューにはネタバレを含みます

ぼくと、ぼくの中にいるジョージとの話。 ベンの中にはジョージという少年がいる。ベンの中で様々なことをしゃべる。ベンの行動を非難することもある。ウィリアムはずっと組んでいたベンではなく、同じ上級生のチェリルを相手に選んだ。バーコウィッツ先生は母親のシャーロッテ・カーに接近している。離婚した父親の奥さんマリリンはベンを精神分裂症だと心配した。盗難事件でジョージが疑われる。一度は仲違いしたベンとジョージが選んだ答えは——。 最初のうちはなかなか状況が理解できなかったが、不思議に読み進められた。ベンが内包するジョージは、ベンの心を代弁する存在。信じたいことと疑い。好かれたい気持ちとプライド。心配。不安。頭の良い子どもだからこそベンは戸惑い、立ち止まり、耳を塞ぐ。でもそのままではいられない。 ウィリアムとチェリルが何をしているのかベンが理解したとき、ベンとジョージの取った行動が意外だった。てっきりウィリアムとチェリルを告発するのだと思った。しかしそうではなかった。ベンとジョージが選んだのは、自分を守り、バーコウィッツ先生を守り、有機化学のクラスを守り、そしてウィリアムとチェリルには地味だけど効くペナルティを与える選択だった。 私の中にジョージはいるだろうか。いたような気がするし、今もどこかにいるような気がする。裏腹になる感情と行動。苛立ちとか不安とか勇気とか欲とか。全部ひっくるめて抱えていきたい。いいじゃない、ずっと思春期。

Posted by ブクログ

2022/04/27

思春期の苛烈さを描きつつ。破滅的に終わらないのは、カニグズバーグならでは。 自身のうちにある二つの声の掛け合い、せめぎ合い。それを日記として対話することを私も行ってきた。

Posted by ブクログ

2019/12/15

アンドリュー・ノリスの「マイク」を読んでこの本を思い出した。読み直して設定は違っていたことに気が付いたけれど、やっぱりこの本はすごかった。 弟と二人で車を運転してしまうところが印象深いんだけど、自分の中にいる別の人格という難しいテーマを納得できる結末に導いていく力に脱帽する。

Posted by ブクログ

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