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密蜂・余生 岩波文庫

中勘助(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 1997/10/18
JAN 9784003105177

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商品レビュー

3.8

4件のお客様レビュー

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2023/08/18

目次 ・蜜蜂 ・余生 ”姉”の死。 死に向かって時が止まることがないのはわかっていながら、それを認めることもできずに逡巡する文章。 第二次世界大戦中、男性が女性をここまでかいがいしく看病することが、他にあったのだろうか。 表記は”姉”なのだけど、実際は”兄嫁”なのだ。 なのに...

目次 ・蜜蜂 ・余生 ”姉”の死。 死に向かって時が止まることがないのはわかっていながら、それを認めることもできずに逡巡する文章。 第二次世界大戦中、男性が女性をここまでかいがいしく看病することが、他にあったのだろうか。 表記は”姉”なのだけど、実際は”兄嫁”なのだ。 なのに、自身より互いを思いいたわり合うふたり。 冷たくぎすぎすした家族の中で、支え合いながら居場所を守ってきたふたり。 日常のささやかな出来事にに幸せのかけらを見つけて、笑みを交わし合ってきたのだろう。 ”わたしはブラームスがクララ・シューマンにしたようにいつも発表前の原稿を姉にみせて批評をきいた。数十年来の私の最も幸福な思い出である。” 『余生』は、出版された『蜜蜂』を、親しい人たちに送った著者に届いたお礼状の羅列。 これにはちょっと驚いた。 個人情報とか、著作権とか、いろいろ大丈夫なのか? ただ、これは奇をてらった作品なのではなく、中勘助から姉への報告というか、連絡というか、騙りかけなんだな。 結婚しても、ずっとずっと姉は彼にとっての特別な存在だったのだ。 特別感情が揺さぶられることはなかったけれど、静かに涙がこぼれていった。

Posted by ブクログ

2021/01/10

『銀の匙』に次いで大好きな作品。亡き嫂への想い。涙なくしては読めない。何度も読み、中勘助全集第8巻でも読んだ。

Posted by ブクログ

2015/01/14

まどかな文章から、大切な人を喪った静かな哀しみがにじむよう。日々暮らすそこかしこで、不在の人を思い出す寂しさ。

Posted by ブクログ

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