不連続殺人事件 角川文庫

⚫️不連続殺人 面白く読ませていただきました。 登場人物がみんな個性豊かで、差別用語、汚い言葉満載なセリフも全部魅力的でした。「東西東西」とか、そういうのもこの時代の小説って感じで言い回しが好きです。 個人的には警察が来ても殺人が発生するミステリーは初めてでしたし、 巨勢博士のいう人間心理も筋が通っていて面白かっです。坂口安吾が言う通り、読者が犯人をピタリと推理できる（読者に対して推理する情報がきちんと与えられている）推理小説、すごいと思いました。 ⚫️アンゴウ 不連続殺人を読み終わって結構満足したあとにぼーっと読んでいたのですが、最後の2行で図書館で大号泣してしまいました。 エンノシタノコイヌノコトハオカアサンニハイワナイデクダサイ ナイテイルカラカクシテモワカッテシマウトオモイマス このやり取りが本当に可愛くて、、感涙でした。 坂口安吾って、こんな子どもたちの可愛いやりとりが書けるんだ‥！！

東西ミステリー100上位に選ばれてるのに読んだことなかったので読んでみた。 作者が章の合間にやたら上から目線で挑戦状叩きつける割に犯人はわかりやすい。推理力並の自分でも分かる。 これより昔の作品でも犯人が意外だと思った小説は色々読んできたので時代は無関係だろう。正直肩透かし。 序盤から覚えられないぐらいバカスカ出てくる登場人物誰一人として全然好感が持てなくて凄い。こいつ死んでほしくないと思ったのが一人もいない。 狂言回しの主人公は影がやたら薄い上に他人への評価軸は「僕は●●さんが苦手だ、ブスだから」…こんな性格悪い奴に誰が感情移入出来るというのか。 昔の作品なのにサラッと最後まで読める筆力は評価するがこれがミステリー100の上位ってのは全然納得いかんね。