1,800円以上の注文で送料無料

  • 中古
  • 書籍
  • 文庫

源氏物語(巻5) 講談社文庫

瀬戸内寂聴【訳】

追加する に追加する

定価 ¥836

¥495 定価より341円(40%)おトク

獲得ポイント4P

在庫なし

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社/講談社
発売年月日 2007/05/14
JAN 9784062757379

源氏物語(巻5)

¥495

商品レビュー

4.3

16件のお客様レビュー

レビューを投稿

2024/03/26

蛍,常夏,篝火,野分,行幸,藤袴,真木柱,梅枝,藤裏葉の9帖が収録.頭中将と夕顔との間の娘,玉鬘を巡る物語がメインだが,平安の世における女性観が描かれた,読み応えのある巻(できれば第22帖玉鬘から第31帖真木柱までの玉鬘十帖を1冊にしたいところ).軽んじられる平安女性の意思にもめ...

蛍,常夏,篝火,野分,行幸,藤袴,真木柱,梅枝,藤裏葉の9帖が収録.頭中将と夕顔との間の娘,玉鬘を巡る物語がメインだが,平安の世における女性観が描かれた,読み応えのある巻(できれば第22帖玉鬘から第31帖真木柱までの玉鬘十帖を1冊にしたいところ).軽んじられる平安女性の意思にもめげず,玉鬘は不本意な結婚の末,宮中官僚として仕事を持ち,よい家庭人として生を全うする.現代にも通じる死生観が,苦労人である玉鬘を通じて描かれている点が興味深い.紫式部が彼女に“玉鬘”の名を冠した意図に深く首肯する.

Posted by ブクログ

2023/07/20

玉鬘の顛末がめちゃくちゃ悲劇だったのに対して、夕霧が7年越しの恋を実らせたり明石の君が親子の再会を果たしてたりと見応えがたくさんある部分だった。許せねえよ髭黒…

Posted by ブクログ

2023/01/04

 巻五は「蛍」「常夏」「篝火」「野分」「行幸」「藤袴」「真木柱」「梅枝」「藤裏葉」。  この巻の最後はハッピーエンドで終わった。やっと夕霧と雲居の雁ちゃんが結婚出来たのだ。雲居の雁ちゃんのお父さんの内大臣がそれはそれはプライドが高くて、昔二人がまだ少年少女だった頃、夕霧の位が低い...

 巻五は「蛍」「常夏」「篝火」「野分」「行幸」「藤袴」「真木柱」「梅枝」「藤裏葉」。  この巻の最後はハッピーエンドで終わった。やっと夕霧と雲居の雁ちゃんが結婚出来たのだ。雲居の雁ちゃんのお父さんの内大臣がそれはそれはプライドが高くて、昔二人がまだ少年少女だった頃、夕霧の位が低いからといって二人の中を引き裂いたくせに、夕霧が立派になってきて、宮家の婿にと声がかかりそうになると、「あの時雲居の雁と結婚させておけば良かった」と思う。夕霧も源氏の周りで心を奪われる姫君を何人も見かけても、一途に雲居の雁ちゃんを一番大事に思っている。だけど昔、内大臣に見くびられ、冷たくあしらわれた恨みは消えず、自分からオメオメと「お願いだから娘さんを僕にください。」などと絶対に言わない。「今に見ていろ。高い位に付いてやるから。」と思っている。夕霧のお父さんの源氏も同じ思い。そしてとうとう、この巻の最後の「藤裏葉」で、内大臣のほうから夕霧に「あなたはこんな年寄にいつまで冷たくされるのですか?」という手紙を送り、仲直りしたい気持ちを示して自邸に夕霧を招いてそのまま雲居の雁ちゃんと結婚させてあげる。良かった。良かった。夕霧は本当にめちゃくちゃいい子だし、二人ともピュアだし、試練を乗り越えて結ばれたことは、ほんとにハッピー。源氏物語を読み始めて一番微笑ましいシーンだ。 その後、源氏は太政大臣から准太上天皇へ昇格。内大臣は太政大臣に。夕霧は中納言に。その年、六条の院の紅葉が綺麗なとき、帝の行幸があり、朱雀院も来られ、盛大な紅葉賀のような催しがあった。太政大臣の息子が舞を舞われるのを見て、昔、源氏と頭の中将(現 太政大臣)が若いときに美しく青海波を舞った時のことを懐かしく思い出された。あの時からきらびやかだった二人で、ライバルだったが、源氏のほうがより優れていた。仲の良かったあの頃からの時の流れをしみじみ感じる感慨深いところで、第一部が終了する。全十巻中の五巻が終わったのでここで折り返し地点である。 “時の流れのしみじみ”といえば、若かりし頃“雨夜の品定め”で頭の中将(現 太政大臣)が「一度契を結んだがその後離れ、その女(夕顔)もその娘の居所も分からなくなってしまった」と嘆いていた“その娘”玉鬘を源氏が見つけて、六条の院に匿い、内大臣(かつての頭の中将、のちの太政大臣)に実はあなたの娘だよと打ち明けて、玉鬘の裳着の義の腰紐を結ぶお役目を引き受けてもらい引き合わせたときは感動的だった。  だけど、こちらの娘の気持ちには内大臣は無頓着だったらしい。しつこく玉鬘に言い寄る“髭黒の右大将”のことを本当に玉鬘は嫌っていたのに、彼は身分が高いからと父親として反対しなかった。だから、玉鬘は髭黒の右大将の強引さだけで、彼と結婚することになってしまった。本当に嫌われていることを考えれば分かるだろうに、自分の家庭を壊してまで玉鬘を我が物にしようとする髭黒には本当に腹がたつ。  紫式部さん、すごいですね。これは平安時代のトレンディドラマです。美しい人、醜い人、賢い人、馬鹿な人、運のいい人、運の悪い人…色んな個性と背景をもった人たちが繰り広げる山あり谷あり雅やかなドラマ。各巻の巻末の 系図がどんどん広がっていって付いて行くのが大変ですがワクワクします。  トレンディドラマといえば、この当時の服…女性の十二単の袖の重ね方とか、TPOに合わせた衣装の色のことだとか、手紙の紙の色とか、文字の美しさとか、お香の丁合とか流行りの“物語”のこととか、色んなファッションや文化について、語り手からの情報や源氏の考えが盛り沢山なのも読者を惹きつける要素だなと思う。今の時代の読者からみて、何が凄いかというと着物の色も紙の色も、化学染料ではなく、自然の物で手で染めていたであろうということだ。“色”をつけるということがどれだけ贅沢であったことか。そしてそれらの色は自然に溶け込むように美しかったのだろうと思う。  最後まで読み終わったら、源氏物語の美術や文化について調べてみたいと思う。

Posted by ブクログ

関連商品

最近チェックした商品