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米軍再編 日米「秘密交渉」で何があったか 講談社現代新書

久江雅彦(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社/
発売年月日 2005/11/19
JAN 9784061498181

米軍再編

¥110

商品レビュー

3.3

5件のお客様レビュー

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2017/01/19
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※このレビューにはネタバレを含みます

2005年刊。著者は共同通信記者。橋本内閣で大筋合意が成立していた普天間基地移転問題が、その後停滞した理由は。この問題について、主に小泉内閣期の日米間の外交交渉を解説。もちろん、米軍の世界的再編問題との関わりも記述されるが、それ以上に、移転交渉の停滞要因が気になる。一般に言われる外交の司令塔不在、グランドデザイン欠如だけでなく、人口高密度、狭小国土における、地域住民への不利益甘受の方法論が日米で決定的に違う、こんな印象。また、テロ問題のように、防衛地域を限定する方法論が時代遅れという点にも目が向いた。 「同盟漂流」(船橋洋一著)の後日談として読むと有益かも。ただし、本書は新書なので量的な限界があるが。

Posted by ブクログ

2015/01/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1991年のソ連崩壊による冷戦終結および、2001年の9・11のアメリカ同時多発テロ事件を境にして、米国防総省は冷戦型の米軍配置を世界的に見直す作業の本格化に着手した。 その目的は、太平洋(東シナ海・北朝鮮・台湾海峡)からインド洋、中東に連なるテロや大量破壊兵器の温床として米国が警戒する地域(「不安定の弧」と呼ぶ)に即応可能な指揮機能・後方支援機能を構築することにある。 その米軍再編性の中で、必然的に自衛隊がその一翼を担う事が求められている。 その中で日本の世論の関心が低い事や、基地機能の移転について各自治体の反対を恐れる政府は、司令塔不在のまま一部の官僚だけで、米国との交渉に臨み煮え切らない態度に終始する。米軍再編が急ピッチで進むに伴い、日本側の煮え切らない態度に米側の苛立ちが募る中で時間だけが過ぎていく。 この本の中では小泉内閣の時に、官邸側でこの問題を取り仕切っていた二橋官房副長官が問題をウヤムヤにして総理にこの問題をあげなかった事を強く非難している。 ただ、この時の内閣のメンバーを見ると防衛庁長官に石破茂がおり、防衛の専門家を自認している割には存在感が全くない。調整能力がないのであろうか・・・ 米国のこのような戦略の下で、在日米軍の機能も変化していくが、歴代の日本政府がこの問題に正面から取り組んで来なかった罪は大きい。 民主党政権時代の無責任な鳩山発言に米国が激怒するのがよく分かる。 問題はこの米軍再編の中で、世界的な意味で自衛隊が、米軍の為の後方支援を求められている。このことが国民にきっちりと説明されていない。 安倍内閣は集団的自衛権という前に、背景にあるこの問題を国民の前にきっちりと説明すべきだと思う。 【追記】 米軍再編の中でグァム島がクローズアップされてくる。 世界地図でグァム島を眺めて見た。 グァム島の北には東シナ海、南シナ海、東にはインドシナ、インド洋、中東を睨む。南北と東西の線が交差するのがこの島であり、重要な位置づけが良く分かった。

Posted by ブクログ

2012/03/01

 本書は、2003年時点でのアメリカブッシュ政権と日本の小泉政権の、米軍再編による日米関係の詳細をまとめ、2005年に発行された新書である。もう6年も前の話であるが、現在のアメリカのオバマ政権と日本の民主党との間で繰り広げられている沖縄米軍基地の再編問題は、単に現在の基地問題では...

 本書は、2003年時点でのアメリカブッシュ政権と日本の小泉政権の、米軍再編による日米関係の詳細をまとめ、2005年に発行された新書である。もう6年も前の話であるが、現在のアメリカのオバマ政権と日本の民主党との間で繰り広げられている沖縄米軍基地の再編問題は、単に現在の基地問題ではなく、複雑なこれまでの歴史的経緯があることを教えてくれる書であると思った。ただ、文章は専門的過ぎてわかりにくい。  本書では、世界軍事費の2位~10位までをあわせた金額よりも多い膨大な軍事費を支出するアメリカの軍事戦略の変更とそれに基づく世界規模の軍事態勢の再編成とそれに翻弄される日本の当時の小泉政権の対応を描き出している。そういえば、当時イラク戦争への小泉政権の前のめりの姿勢を思い起こす。  現在まで続いている沖縄の普天間基地の辺野古移設問題が、1996年の日米合意からはじまった経緯も詳細に書かれている。この問題はいまだに解決の糸口もないことを思うと、問題の根の深さを確認させられる思いがした。  本書で沖縄における再編問題の詳細を読むと、現在の出口が見えない沖縄基地問題の全体像がわかるが、アメリカの世界戦略の変更にあたって米軍を再編することによる沖縄で基地移転問題は行き詰っている。これは基地問題という視点で見ると解決の方法はないのではないのかと思った。日米関係はどうあるべきかという視点で、過去の延長線上ではない関係を模索しないと解決しないのだろうとも感じた。  それにしても、本書における「外務省と防衛庁の綱引き」は、実に日本的であるとも思った。外務省の安保条約の解釈をめぐる認識と防衛庁の軍事的論理の認識の差。それをコントロールすることができない政治家の実態は、「縦割り行政」そのものではないのか。日本において、官僚の優秀さと部門部門の官僚が自分の領域の最適政策のみに固執する欠陥はすべての領域にあるのではないかと感じた。  本書は、現在の沖縄における基地問題の根の深さを学習できる本として2005年の発行にもかかわらず現在でも充分に読むに耐える本であると思ったが、内容がすし詰めでわかりにくいことと、いわゆる「防衛利権」についての言及が一切ない点は、ちょっと物足りないと思った。

Posted by ブクログ

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