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ゼラニウム

堀江敏幸(著者)

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商品詳細

内容紹介 内容:薔薇のある墓地. さくらんぼのある家. 砂の森. アメリカの晩餐. ゼラニウム. 梟の館
販売会社/発売会社 朝日新聞社/
発売年月日 2002/02/01
JAN 9784022577023

ゼラニウム

¥110

商品レビュー

3.9

9件のお客様レビュー

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2015/02/24

好きな作家を尋ねられて、いかにも女性が好きで、男性には理解できなそうな人気女性作家の本が好きです、と答えたら、男性だとそれは村上春樹なのだそうです。それだったら、堀江敏幸のゼラニウムを読んでみてください、と言われたので、久しぶりに本の話をするのも楽しく、知らない作家の本を薦められ...

好きな作家を尋ねられて、いかにも女性が好きで、男性には理解できなそうな人気女性作家の本が好きです、と答えたら、男性だとそれは村上春樹なのだそうです。それだったら、堀江敏幸のゼラニウムを読んでみてください、と言われたので、久しぶりに本の話をするのも楽しく、知らない作家の本を薦められて嬉しく、調べたら好きそうかもと思って図書館で借りてみました。真っ白な本です。 作者はフランス文学の教授なのですが、もうフランス臭がぷんぷん臭い立っています。短編集の最初の一編を読んだら、これはエッセイなのか?と混乱しました。その後の作品を読んでも、現実のようなそんな文体です。どうもそれがこの作家の持ち味のようで、ちょっと昔の作家のような新鮮さがありました。 異国の情景と、自分自身の異国人感と、自由でかわいらしくかっこいい女性の姿と、ほんの少しの好意が描かれています。 ほんの少しの好意か好意じゃないのかわからないようなエピソードが、引っかかって残っていたりするものだよな。 堀江さんって芥川賞を受賞されていて、納得のわかりづらさだと思いました。平野啓一郎とか芥川賞受賞作家って割と苦手かもしれないです。食わず嫌い的に例が少ないですが。

Posted by ブクログ

2013/03/10

のっけから個人的な好みの話で申し訳ないが、派手な表紙の本が嫌いである。よく著名人が書棚を背にして写真を撮らせているが、目がちらちらするような書棚を背にして写真を撮らせる人の書いた物は、まず購う気にならない。背表紙に大きな字で書名が書かれているのも嫌だ。昔の本は函装の物が多かった所...

のっけから個人的な好みの話で申し訳ないが、派手な表紙の本が嫌いである。よく著名人が書棚を背にして写真を撮らせているが、目がちらちらするような書棚を背にして写真を撮らせる人の書いた物は、まず購う気にならない。背表紙に大きな字で書名が書かれているのも嫌だ。昔の本は函装の物が多かった所為か、装丁が落ち着いていたが、近頃は目に付けばいいだろうということか不自然なまでに仰々しい背表紙が多くなった。 改行が多くてやたら続く会話の下が空白になっているスカスカの本も嫌いである。詰めて書けばページ数が半分以下になり、単行本としては厚みが足りなくなるからわざとやってるんじゃないかと勘ぐりたくなる。得てしてそういった類の本は情景描写が少なく、カタカナが多い割に漢字が少ないとしたものだ。逆に、改行が適度で、漢字と仮名の使い方に作者の工夫があり、視覚的に美しく感じられる紙面を構成している本が好きだ。本は、内容じゃないかとお叱りを受けるかも知れないが、目にしたときに心地よい本はだいたいにおいて読んでも面白いから不思議である。 なぜこんな話をしたかといえば、堀江敏幸の本を読むたびに、ああこの人の書く物は好きだなあ、と感じてしまうからなのだが、いったいどこがそんなに気に入っているのだろうかと考えたとき、上のようなことに思い至った。おそらく著者の好みの反映だろうと思われるが、どちらかといえば地味な装丁で、書名、著者名ともあっさりと記されている。そっけない感じさえ受けるくらいだ。 中身の方はといえば、これも悪い意味でいうのではないが何を書いても同工異曲で、作者自身を想像してしまう主人公が出会う人や物についてのエセーのような小説のようなどちらともつかない宙ぶらりんな印象の残る短編が多い。舞台はフランスであることが多いが、アルバイトや下宿がらみの話題が多いのは留学生時代の作者の経験が下敷きになっているのだろう。 『ゼラニウム』は、表題作を含めて全部で六編の短編を収めている。池袋界隈を描いた一篇をのぞく五篇は、パリ以外にも足を伸ばしているものの舞台がフランスであることに変わりはない。いつもとちがうのは、この作者にしてはめずらしい、女性との出会いを描いたものばかりを蒐めていることだ。どの女性もみな魅力的にスケッチされている。とびきりの美女というわけではないが、その人の拠って立つ魅力のようなものをすくい取るのがうまい。全編とも外国人女性であるのは偶然かも知れないが、今の日本人女性を描いてこの魅力を感じさせるのは作者でなくとも無理ではないかと感じさせられる。 いつものことながら女性との出会いを描いたといっても恋愛感情は希薄で微かな仄めかしのようなものが感じられるだけである。「必要なときにだけ力になれるような、つかず離れずの関係」を好み「他者とそういうつきあい方しかできない人種である」ことを自認する主人公にどろどろした恋愛を求めるのは筋違いというものだろう。そういう関係を好ましいと感じ、一刹那の接近の中に封じ込められた萌芽としてのみ残る恋愛の可能性の、それだけに無垢な美しさのようなものに、冬の午後の驟雨の後、割れた雲の間に一瞬輝く日の光のような切なさを覚える。 問題は友情でもなく、恋愛でもない、かといってその中間というのでもない、男性、女性に関わりなく人間同士の関係をどういう点で取り結ぶのかということだ。絆が固過ぎれば、引きずられてしまうだろう。かといって、誰とも関係を持たなければ人生は味気ないものになる。相手も自分も互いに必要なときにだけ力になれるそんな関係は果たして実在するのか。作者が好んでフランスの町を舞台にするのは、そういう堅い個と個が向き合える場を求めてのことではないのだろうか。

Posted by ブクログ

2012/01/28

短編集なんだけど、何か余韻というか。リンクしている雰囲気があって、ちょっと混乱したんだけど。というのさはさておき。 海外に行ったことはないし、暮らしたことはもっとないけど、なんかいい雰囲気だな。と。男って女々しいところあるよな。という雰囲気が悪くない。

Posted by ブクログ

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